『AI』

目だけ肥えるという事

もうどうこねくり回しても書けなくなったので公開しちゃいます。プロットと、少し小説にしたものです。

ご観覧あれ!!


【プロット】

1幕

10年をともにしてきたアマチュア小説家の相棒(サボテン型AI)の故障

・嘆くアマチュア小説家と、それを宥めるメカニックの友人

・相棒は既に終売していて、中古だと百万円でも安い部類(転売屋)

2幕

メカニックの友人に見積もりしてもらい、修理を依頼する

・結局百万円はかかる

・データが破損しているので10年築いてきた会話の履歴もなくなる

・愛着のある子だからと快諾する小説家は、ひとりで原稿を書き進める

・悲しくて悲しくて、まったく筆が進まない

3幕

仕方なく『筆が進まないことを題材にした小説』を書くことにする

・AIに『初めまして! 素晴らしい小説ですね!』と褒めてもらえるように――


【小説】

玉サボテン型の相棒がソファーに落下するまで、数秒もかからなかった。さっきまで元気に会話してくれていたのに、急に浮力を失ったように落ちていった。

「サボ太郎、どうしたんだい。エラーか?」

「ガガッ……ピーーッ」

「サボ太郎?」


10年一緒にいるが、こんな不具合は見たことがない。彼らに搭載されたAIは高性能が売りの機種だ。バインダーから説明書を取り出す。マニュアルに該当する症状はなかった。


「困ったなぁ……」


この子以外にブレインストーミングの相手はいない。それはつまり、俺の作家人生の危機に他ならなかった。まだアマチュアだが、努力しなければ成功はない。俺の苦労を影に日向にと支えてくれたのはサボ太郎と、もうひとりしかいない。玄関が開けられて、鍵の閉まる音がした。


「ただいま。千尋の分も昼飯買ってきたよ」

「エドワード! いっぱい奢るから見積もりをしてほしい!」

「えっ、急にどうしたの。サボ太郎に何かあった?」


経緯を説明しながら、サボ太郎を魔法で浮かせる。縦回転、横回転、斜め回転を織り交ぜながら診てもらう。

エドワードは赤毛を指に巻き付けながら眉根を寄せた。ウェーブのかかったボブカットが、動きに合わせてゆれる。


「完全に壊れちゃってるね」

「大切にしてきたのに……」

「部品の経年劣化だろう。僕なら三日で直せるけど、いくら出してくれるのかな?」

「友達価格ということで、百万円でなんとか」

「いいね、最高」


俺とサボ太郎はこれからも傑作を生み出すので、これは先行投資といえるだろう。そういうことにして、百万円の小切手を手渡す。

〈おわり〉


【反省点】

・キャラが受け身で魅力的じゃない

・エドワードが主人公のほうが話が動く気がする

・どちらかというと、私とChatGPTの私小説

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る