南宮愛奈(なんぐう あいな)の日記 その6

●三月十六日


今日は雨が降っていたからテケテケ探索は中止になりましたの。


私は時間を持て余していたので、買い物に出ましたの。


コンビニで美味しいスィーツが売っていると同級生が言っていたので、本当に美味しいかどうか確かめたくて買いに行ったんですの。


その帰り道、素敵な女性を見かけましたわ。


雨が降っているのに傘も差さずに立っていましたの。素敵さが全身からあふれ出ていましたわ。


そんな女性がずぶ濡れになっている姿があまりにも不憫で、私が声をかけると、私の目を見て、微笑んでくれましたわ。


傘をお貸しします、と言うと、ありがとうと言って受け取ってくれましたの。


その時の笑顔を見た瞬間、なぜかしら胸が締め付けられたような気がしましたわ。

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