第22話
ママのそういうとこ
優秀な娘を育て上げたあたし偉い
っていう
ミュンヒハウゼン症候群に
微塵も気付いてないってとこがタチ悪いっていうね
自覚ない熱心な宗教の信仰者みたいなね
その『タチ悪い』ってのを細かく説明しちゃうと
『娘のために 娘を優秀に育てる』
っていうのが目標じゃなくて
自覚はないんだけど
『ママへ向けられる注目や視線』
すなわち『話題』が欲しいんだ
せっかくならポジティブで明るい話題のが
チヤホヤされるし
心地いいだろうしね
ママのそんな『自覚』のない
ミュンヒハウゼン症候群とね
前に言ったみたく
『右にならえ』の
よそもしてるからうちも
アンタやれ的な
いかにもイイママぶりながら
請負押し付け詰め込み教育を
交差させて
よその子がこれだけやってるから
自分の子ができてなくてママは悔しい
それゆえに
娘を生贄にしてるのも自覚なく
まるでサイコパスのごとく
倍の成果を求めて
きっとその結果として
先生に褒められたり
成績も良くなって
将来的には『公務員』とかの
『良い仕事』につけるだろうっていう
その請負押し付け教育を受けたあたしは
先生にも褒められて
成績もよくなって
果ては公務員みたいな
『良い仕事』につけるでしょう
だから『私は娘のためになることをしてる』
って
ママの考え方はまるでオカルト信仰
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