第3話 人族の巫女の後悔



 見落とした導 光は砕けた

 視線を落とした 言葉は紡がれない


 手を離した 光のない洞窟なのに

 歩く足が止まった どこへ向かえばいい?


「何のために強くなるんだっけ

 認められたかった?

 見返したかった?

 守りたかった?

 分からなくなった?」


 迷子になって彷徨う

 幼い子供のように

 誰も手を引いてくれない

 みな自分の事で手一杯だから


 助けを求めるのは

 道理も現実も知らない子供だけでいい


「私一人で全て何とかするから」


 そう言って 目をつむった

 世界を閉ざした それが後悔の始まりだった


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