第三十六話、神々の思惑と期待
「神様、にゃ?」
「はい、今回ステラ司教の起こした
神々が、それもアリシエル教とグラヌス教の
もちろん、僕だって
だが、今はそんな驚いている
「にゃ、礼は素直に
「……はい、それに関しては我々でも
「でも、それでも―――」
「それに、我々神々は正直期待もしていました」
「にゃ、期待?」
神々が、僕達に期待だって?その言葉の
なので、僕は黙って続きを
僕が黙り込んだのを見て、アリシエル神は薄く
「はい、我々神々は
「それは、本当に困った癖だにゃ」
僕が思わず口に出してしまった言葉に、神様は二柱揃って
だが、まあ今はそれは良い。問題は話の続きだ。
「それは困った事に私とグラヌス神の
「……………………」
僕は、その言葉に何も答える事が出来なかった。無論、誰もその言葉に何かを言う事が出来なかった。出来る筈が無かった。
誰もが、一度は自分の
そして、神々はその
何を
「恐らく、我々神々はそのような力を持って
「そして、それを我々神々は自分の存在理由に直接結びつけてしまった」
アリシエル神の言葉の続きを、グラヌス神が引き
そして、それこそが
「俺とアリシエル神は永らく人間世界の管理方法に関して
「…………にゃ、確かに 僕達は神様に
「ああ、そうだ。それに気付いてから俺達は
「にゃ?試す?」
「ああ、我々神々が管理などしなくとも人々で
「はい、我々の代理戦争はステラ司教の
分かった事?僕が思わず首を
その時、隣で黙って聞いていたカルロが答えた。
「今回の戦争を
「はい、我々神々は。いえ、私とグラヌス神はこの
「そして、お前達は俺達に期待に見事応えてくれた。だからこそ、俺とアリシエル神は期待に応えたお前達に何か
そう言って。解答を待つアリシエル神とグラヌス神。
だが、そんな二柱に対してカルロは首を黙って横に
「俺達は褒美が欲しくて戦争を
「……………………ははっ」
「……………………ふふっ」
カルロの言葉に、少し黙り込んでから二柱揃って
だが、カルロは至って
僕も、意識を失い倒れているミーナの傍に静かに寄り添い
やがて、一通り笑い終えた神々は涙を滲ませた目を
「分かりました。では、これからは我々は人々の
「俺達の期待に
そう言って、アリシエル神とグラヌス神は互いに笑い合って
そうして、神々の降臨という思わぬハプニングこそあったものの僕達の戦いは無事終わったのだった。
「ああ、全て終わった。もう帰ろう。俺達の
「にゃ、帰るにゃ。僕達の日常へ」
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