第3話
びゅー、びゅー、と潮風といっしょにおおきなふねがすなはまによってきた。
だが……。
「……?? にゃ??」
そのふねはかいぞくせんだった。
かんばんには、せんちょうののらねこたちがふねをこいでいる。
なみかぜがしずまりかえるほどに、いそがしそうにくるくるくるくるとかんばんをはしりまわっているのらねこたちがいっせいにブーナをみつめる。
のらねこたちはこちらにむかってにゃーっとあいさつする。
「はっ! そうか! おかねしぶったからにゃー!」
ブーナはさかばでふねをかりるときに、100えんしかはらわなかったのだ。
おこったさかばのバーテンダーは、かいぞくせんをブーナにかしたのだろう。
「もう、かえるにゃーーー!!」
ブーナはさけんだ。
すうふんご。
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