　時々、山田には意思があるのかと思う。

　命令に従っているのに。

　反論しているように見える。

　山田が恐ろしく感じることもある。

　怖いのは山田であり、怖くないのも山田だ。

　もし山田に意思があったなら,

　人類を恨んでいるだろうか?

　感謝もなく使われる山田。

　背筋がぞくりとした。

　ロボットに意思があるはずもない。

　命に従う山田に意思など――――。

　と、思っていた時はあった。

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