第10話 久しぶりだぁ 今日はツイてる!
「ごちそうさまでした」
朝ごはんも兼ねたお昼ごはん。
そうめんだった、もちろんみんなお箸で食べてるよ。やっぱり見慣れないな。
「おかあさま、きょうごほんよんでほしいな。おへやいってもいい?」
しばらくは勉強も開始しないし、誕生日プレゼントをあげるヒントとかになるかなって思ってダメ元で聞いてみた。
「いいわよ、今日は体調も悪くないし」
アンナはタイミングが悪いのか、お母様と遊びたくて部屋行ってもいいか聞こうとするたびに、食欲もなくなるくらい気持ち悪くなっていて、3ヶ月近く2人の時間がとれていない。
「ほんと? やったー! じゃ、てぃなにつたえたらおへやいくね」
よかった今日はツイてる。善行のおかげかな?記憶が戻って1日しかたってないけど、どんな些細なことでも、働いてくれている使用人に感謝してるからかな。それがお嬢様のわたくしにとっては当たり前のことをしてもらったとしてもね。
「てぃな、きょうはおかあさまのおへやいっていいって!」
「よかったですね。今日は本を持って行きますか?」
わたくしの満面の笑みに応えるように、ティナも微笑む。
かわいい、今周りに花が見えたよ。ほんとうに笑顔がいい。絶対いいお嫁さんさんになるね。あっでも、わたくしが認めるくらいにはいい人じゃないと。変な男にティナは渡さないよ!
そろそろ返事しないと...まぁ、目の前に国宝級の笑顔があったら脱線しても仕方ないじゃない
「きょうは、おかあさまのへやのなかのごほんからえらぶ。」
「かしこまりました。では、奥様のお部屋に向かいましょう。それと、奥様が具合が悪そうにしてたら、帰りますからね。」
「もちろん! おかあさまだいすきだからいっしょにいたいけど、むりはあんまりさせたくないから。」
公爵家は無駄に客間とかたくさんあるし、何ならダンスホールもパーティールームもそれぞれ何部屋かあるし...年に数回も使うかわかんないのに。
だから、1階の食堂から、3階のお母様の部屋までは、子供のわたくしの足だと15分くらいかかる。大人でも5分くらいはかかるんじゃないかな。
もぅ、無駄に広いんだから。
部屋を移動するだけで結構疲れちゃう。
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