あの父を、我が■を射よ
誕生日、嫌なんですよ。親父が来るんで。
親父、俺の十二の誕生日に予約してるケーキ買ってくるって出かけてそのまま帰ってこなくて、そんで七年過ぎたんで死んだってことになったしそれについては区切りがついた感じで別に文句とかないんですけど、ここ数年仕事から帰ると遺影と同じ顔した親父が台所で煙草吸ってて俺と目が合ってから気まずそうな顔して消えるっていうのを誕生日になるとやられるようになって、俺が親父の歳に近くなってからっていうのもあれですし、今更そういうことするのも卑怯だなってのは、思いますよ。俺、ケーキも親父もずっと待ってたんですよね、あの日。
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