第10話
商業の国オルトロスにディアンと2人でやってきた。
「ディアン、まずどこに行く?」
「うーん。まずは探索者ギルドに行って登録して正式な通行許可書を発行してもらおうか」
「そうだね。それが1番手っ取り早いか」
「じゃあ行くか」
俺達は大通りを歩き、街の中を進んでいった。
周りを見渡すと様々な種族が行き交っている。
ドワーフ族、獣人族、エルフ族など様々だ。
種族によって見た目が全く違うので見ていて飽きない。
しばらく歩くと大きな建物が見えてきた。
看板には剣と盾が交差するように描かれている。
「ここが探索者ギルドか」
「そうみたいだな。早速入るぞ」
建物の扉を開けるとそこには沢山の冒険者達がいた。
受付カウンターがあり、奥には酒場があるようだ。
探索者と思われる人達が酒を飲んでいたり、依頼について話し合っていたりと賑わっていた。
俺たちは空いているカウンターに行き、そこにいた女性に声をかけた。
「こんにちは。探索者の新規登録をしたくて来ました。」
「はい。かしこまりました。こちらの紙に必要な情報を書いてください。文字が書けない場合は代筆も可能ですよ。」
そういえば俺ってこっちだと日本語喋っても普通に会話出来てるけど日本語書いたらどうなるんだ?
「それなら歩斗、実際に書いてみれば面白いかもよ」
ディアンの提案にのり書いてみようと思う。
渡された用紙を見ると名前、性別、年齢それと職業を書く欄があった。
日本語で名前と年齢を記入し、その下には見たこともない字で名前を書かれた。
「その文字はアルトルティエの共通文字だな」
自動で共通文字に変換されなんてめちゃくちゃ便利だな。
用紙の残り項目を埋めていく。
職業は…コンビニバイト兼絵描きだけど、この職業で探索者ギルド来てもいいのか?んー、仕方ないこれで一応埋めておこう。
「書き終わりました…。」
「では確認させていただきます。
名前はアルトさん、20歳男性ですね。職業は…絵描きですか?」
やっぱりそうなるよね。
「はい、絵を描く仕事をしています。」
「なるほど。探索者ギルドではあまり戦闘向きではない仕事かもしれませんが、ギルドとしては支援できると思いますので困ったことがあれば相談してくださいね。」
「ありがとうございます。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます