第3話 動画を再生したまま寝た時見た夢
これはうっかりスマホで実況ゲームを流したまま眠った時に見た夢である。
その時見ていたゲームの内容はデカい鋏を持った化け物から身を隠したり、時にはアイテムを使って気絶させ、その化け物をどうにかしようというもので、見ていた実況者のプレイスタイルは『迎撃する』スタイルだった。
動画を流したまま眠った自分は、アミューズメントパークのような場所に遊びにきていたようだ。ただし1人である。
併設されたアトラクションの1つにそのゲームの3D体験ができる場所があった。早速自分はそこへと参加。まだ誰もクリアしたことがないという謳い文句で呼び込みに引っかかった。
中に入ると第一ステージからいきなりラストダンジョンの城だった。ルールは化け物の封印に必要な重要アイテムやキーワードを集めゴールへ行く、という遊び方だった。
そして早速ジャキンジャキンとデカい鋏を動かす音がした。ドット絵だが3Dメガネ的なものの効果で立体的に迫ってきていた。
じゃあ逃げようと思った瞬間、頭の中でその時見ていた実況者さんの解説が鮮明に頭の中で再生された。冷静な化け物の殺し方である。
誘導されるように手近にあった扉を開けると暖炉のあるリビング。そして暖炉の横には火かき棒。
夢の中の自分は基本的にホラーは物理で解決する方針をとっていて、かつその実況者さんの動画を見ていた自分の行動に迷いはなかった。
火かき棒を手に取りしっかり扉の前でスタンバイ。痛そうな方を上に向けて上段の構え、やる気満々だった。
バタンとドアが開き、鋏を持った化物の真横を捉え一歩踏み出し、火かき棒を頭目掛けて振り下ろした。頭に尖っている先端がブッ刺してもいい勢いで。
そこで目が覚めたのだが、スマホ画面はちょうどそのゲームの実況で佳境シーンを流していて、そりゃ影響出るよなぁなんて思ったのだった。
ちなみに寝ていたのに妙に疲れがある感じがしたので、スマホはしっかり消して寝た方が睡眠の質が良くなる話は本当だと思われる。
蛇足だが、その実況者さんの名台詞、「カチ割りなう!」とノリノリで叫んだあたり、きっと化け物が迫るたびに自分は殴る選択を続けたから、化物的には目が覚めて正解だったかもしれない……?
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