<16>刀
この世には刀がある
人を傷つける刀
人を斬れる刀
人を殺せる刀
相手が止まっていれば
その首の前で刀を振って
一瞬で相手の命を奪える
刀は日常にもある
言葉の刀
暴力の刀
まだまだ刀は数え切れぬほどある
それほどまでに私たちは
人を傷つけまた傷つけられ
そんなふうにして生きている
物理的な攻撃がなくても
命の攻撃には十分な攻撃力だ
命を殺せる
人を殺せる
それは恐怖そのものでしかない
それと同時に
自分が無意識に人を傷つけている
そんな事実も恐怖でしかない
待つとしよう、私たちは
その刀にひびが入って
崩れ去るまで。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます