第65話 職種の力
僕は職種を得てから初めての模擬戦をする為に、お母さんと話していたエリーさんを呼びに来た。
「情報によると、ここから南にあった小さな町は壊滅状態で、ソフィアの探している女の子達はいなかったらしいにゃ」
ん?
部屋でお母さんとエリーさんが話してる。
「そんな……。あ、あの用意した家には隠し地下があるんだけど……」
「それも調べたらしいにゃ……死体は無いから、逃げたか、連れ去られたかのどちらかだにゃ」
「そう……もう何年も経っていたから気にはなっていたから、エリーさんに調査を頼んだんだけど……もっと早く調べてもらえば良かったわね」
「仕方ないにゃよ。それに地下室は綺麗に片付けられていたから、自分の意思で他へ移動した可能性もあるって調査結果にゃ」
「そうだと良いわね……」
「さてと、レイくんも来たにゃし、この話は終わりにゃね」
「!? そ、そうね」
エリーさんには僕が盗み聞きしていたのはバレバレだったみたいだ。
それにしても、お母さん達は誰の話をしていたのだろう?
★
僕達はエリーさんと共に、町の外れにある修練所に来ていた。
模擬戦だけなら僕の家の庭で良いのにと思ったが、何か目的があるらしいから僕達は素直に付いてきた。
エレナは何故か緊張していたから、これから何が起きるのか分かっているみたいだと思った。
ブラットはいつも通りで、緊張感は全くないが……。
僕達は家から15分位歩くと、かなりの広さがある修練所に到着した。
修練所には広い整備された土地と小さな小屋があり、小屋には木製の武器が沢山用意されていた。
ほう、小さな町だけど、こんな設備もあるのか……。
この修練所は、町の住民なら誰でも無料で利用できるらしいが、年齢は5歳以上じゃないと駄目らしい。
だから僕達を連れてきたのかな?
「今日は普通の模擬戦じゃつまらないにゃから、私とエレナ、レイくん、ブラットくんの1対3の模擬戦をするにゃ」
「「えっ!!」」
僕とブラットはビックリする。
エレナはビックリしていないから、知っていたのかもしれない。
……それにしても、エリーさんとの模擬戦って、無謀過ぎないか?
エレナの話だと、毎日エリーさんと模擬戦しているけど、一撃を当てられる気がしないらしい。
エレナが無理なのに、僕とブラットが参加したとて、勝負になるとは思えない……。
「大丈夫にゃよ。私は力を1割にまで下げるにゃし、私に一撃を当てられたら終わりにゃ。それと、私に一撃を当てられたら、何でも欲しいものを買ってあげるにゃ」
「な、なんでも?」
何でも買ってくれらるだと……?
「買えるものなら、何でも良いニャよ」
「おお!? 頑張ろうかな!」
ちょうど、両親には頼み辛いけど、欲しい物があったんだよな。
それに一撃位なら……
「……儚い希望にゃよ」
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名前・レイ(5歳)
状態・良好
属性・※※※
職種・ジョブホッパーEX
種族・※※※
パッシブ・素材の極み、魔導の極み
転職の極み、調理の極み
並列思考、真素認識
アクティブ・魔導操作、魔導憑依術
次元収納、魔導圧縮術
魔導砲、魔導雷嵐
マルチジョブ、マルチスキル
神魔武舞・廻天、鋼体、断歩
魔導刀術・一刀、連刀、瞬旋
固有スキル・ジョブホッパー
FJ…初級魔導士Lv.1
魔導弾
SJ…鑑定士・鑑定
剣術士・力強化
槍術士・器用さ強化
結界士・耐久力強化
魔導剣士・魔導力強化
契約・ナイトメアソードLv.2
ナイトメアモード
悪夢の煌めき【身体強化】
悪夢の幻想【分裂】
装備・認証の指輪【SBM】
ーーーーーーーーーーーーー
結局、僕達は3人がかりでエリーさんに触れることさえ出来ない程に実力差がある事に愕然としたのだった。
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