READY×SUMMER

PNC

EP.1「READYBEETLE」

ココはとある私立高校。


『俺のスキルは,「確率逆転ヒーローの確定演出」。9:1の確率が1:9の確率になる…そんなスキルだ。

だから,俺はソロで冒険者をしている。

パーティを組むよりソロの方が負ける確率は比較的高くなるからだ。

とはいえ,【敗北直前のピンチから自身の力が覚醒して…!】とかのカッコイイ勝ち方ではない。

小さな偶然が積み重なる…そう,正にカラクリ装置の様な感じで敵を倒してしまう。』


昼休み,廊下でそんな感じの文章から始まる小説を読んでいるのはソウジ。この物語の主人公だ。


「ソウジ,何読んでんの?

『偶然で簡単!モンスターの倒し方』…

…凄い,実用書みたいな本だね…文庫本だけど…」


そんなソウジに話しかけてきたのはハルト。ソウジの親友だ。


「実用書みたいだろ?

小説なんだなコレが…」

「お前ラノベ好きだよな…」

「まぁな。

しかもずっと前からファンだった人の初の書籍化だぜ!?

買わない手は無いでしょ!」

「あぁ,この『M.オレンジ』って人…?

最近よく深夜アニメのCMで見るな…」


そんな他愛も無い会話をしている…それが日常だ。

話はちょっと先に進み,放課後…


「ただいまーっ!」

「お帰り。今日の宿題は?」

「授業中に終わらせてきた。」

「内職ばっかしてた私が言える事じゃないけど,程々にしときなさいね。」

「うん。」

「明日イベントに行くなら,早く準備しちゃいなね〜。」


猫耳の子がバァン!!とドアを開けて帰ってくる映像が思い浮かびそうな感じで帰ってきたソウジは,母親との簡単な会話をしてから自分の部屋へ入り,鍵を掛ける。


「…明日,どの服で行こうかな…」


そう言って親にも秘密の隠しクローゼットを開けると,中からかなりの数の女性服があった。


「書籍化記念に『ぐうモン』系にしようかな…

衣装はバッチリ買ってあるし…」


女性服と言っても普通の服ではなく,アニメやマンガ等のキャラクターが着ている服…簡単に言えば「コスプレ衣装」だ。

そう…彼は女装コスプレイヤーだったんだよ!(ΩΩΩ<ナ、ナンダッテ-!?)


「よし…コレで良いかな…」


彼が選んだのは学校でも読んでいた『偶然で簡単!モンスターの倒し方』…通称『ぐうモン』のヒロインである「インフィ・ウィード」というキャラクターの服。


「母さんと父さんとか会場の人とかにバレない様に,明日も3時起きかな…」


この物語は,とある私立学校の日常に見せかけた,登場人物の「秘密恥ずかしい弱み」の物語である…




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読んで頂きありがとうございました!

初めて書いたので文章や表現が拙いですが,誤字報告や表現を変えた方が良いというのがありましたら教えて下さい…

更新は出来る限り週1以上にはしたいのですが,気まぐれになります。

そしてどんなタグを付ければ良いのかも殆ど分からないので,教えて頂ければ幸いです…!

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