2年 第1学期 2週目

 


 9月17日



 朝、クラス箱に入っている大量の紙を抱え教室へ向かう。今日の私は2番目だった。


「何々これは会議のお知らせかな?これは……」


 クラスへのお知らせ事項や係の人たちへの会議日程等多種多様にしかも全部堅苦しい文章で書かれているので、まず分かる文字だけ読んで、分別する。その後授業終わりもしくはFacebookのグループ内にお知らせをする。個人のみなら本人に言づける。これも副班長の仕事だ。


 副班長の仕事は、これと点呼などのクラス全体の出席等の確認。休み申請などは、基本個人の責任だが、「ちゃんと申請してね」と伝えてあげるのも1つの役割だ。無断欠席は単位に関わるので、しっかりと病休などの申請を出さなくてはならない。その他班長の補佐に、老師Lǎoshīの手伝い等多岐にわたる。そう忙しいし結構難しいのだよ。だからなおさら思う。「なぜ私を指名した!!」簡単な単語は読めるよ!例えば、ご飯とか麺とか食べ物関係!生活必需品から覚えていくよね。こんな堅苦しい文章何の暗号文だ!!


你還Nǐ hái好嗎hǎo ma?【大丈夫?】」


 私が難しい顔して紙を睨んでいたから私より先に来ていた子が声を掛けてきた。彼女は2学期の終わりに、話すようになった婉玲Wǎn língというボーイッシュな子だ。初め男の人だと思っていて、体育の時に気が付いた。臺灣は結構男性の恰好をする女性が多い。婉玲Wǎn língにびっくりしたんだよ。って言ったら笑いながら女性ものの服が自分の顔と合わないのと髪を伸ばすのが面倒で、短く切ったらボーイッシュな格好がしっくり来たんだって、私が間違えたことに関しては弄られまくりました。


這是Zhè shì什麼意思shénmeyìsi?【これどういう意味?】」


 私は分からない単語を指さすと教えてくれる。


這對Zhè duì 你來說nǐláishuō很難hěn nán【これあなたにとっては結構大変だね】」

對啊Duì a你也nǐ yě舉手了jǔ shǒule不是嗎bùshìma?【そうだよ~あなたも手を挙げてたよね?】」


 忘れたとは言わせないぞと恨みがましく見れば、笑いながら目をそらされた。


 そんな感じで一日は慌ただしく過ぎ、寮に戻ってからお知らせを頑張って入力して投稿すると「日本人中文書けるの?」とコメントが来た。イラッとしたのは仕方ないよね。これに関しては、私冗談でも腹立つよこっちは必死なんだよ!!と教室にいたら直接声に出して抗議していた絶対に



 9月18日



 昼 今日は学科での集まりだ。新入生歓迎会とも言うが、私には先輩も後輩もいないので、他の友人たちの後輩や先輩たちと軽く挨拶するだけで終わり、結構暇だったので、同じ学科の外国人メンバーとおしゃべりしてた。ほぼ外国人あるあるを話して盛り上がってたけどね


 夜 寮でレトルトカレーを半分ほど食べていた時に、「もうご飯食べちゃった?」と扉を開けて聞かれた?現在進行形で食べているのだが、何かと思えば、近くにパスタやデザートの食べ放題の店があって、私の学校の學生Xuéshēngzhèng【学生証】を見せると割引が使えるので、お誘いに来たわけだ。


我還Wǒ hái能吃néng chī,要去嗎yào qù ma?【私まだ食べれるよ。行く?】」


「え?」って顔されたけど、正直物足りないと思っていたので、いざ食べ放題へ

 私はパスタ一皿食べた後、そこにあったデザートほぼ全クリした。食べすぎだって?いやいや通常運転です!



 9月19日



 体育!!!!老師Lǎoshīがグラウンド6周して来いと言ったので、流れ的に男子が前だったのだがあまりにも遅すぎたので、抜かして先頭に黙々と走っていると、皆を再び抜かして計2周……6周終わって老師Lǎoshīのもとに戻ると「お前たちはまだだぞ」と私の後ろに向かって言っていた。老師Lǎoshīしっかり数えていたらしい。サボりはダメだよ真面目に走ればすぐ終わるのにね。

 みんなを待っている間は、老師Lǎoshīと色々話してのんびり過ごした。

 因みにこれ以降老師Lǎoshīは私の事名前呼びするようになりました。真面目にすれば認めてもらえると再確認した。



 9月20日



 成本Chéngběn會計kuàijì【原価計算】の時間、老師Lǎoshīが座席表を作って欲しいと頼まれたので、適当な紙に線を書いてみんなに回す。これによりサボればすぐばれるという仕組みが出来上がる。

 みんなに書いて貰ったのを空いた時間に私が名前と学籍番号を書いて老師Lǎoshīと私用二部作成した。

 これもFacebookのグループ内に投稿する。1週間たてば忘れてるだろうからね。


 交流会では、丸いなんか餅みたいなの食べた美味しかった~あとでスーパーで探したら「芝麻Zhīma湯圓tāngyuán【ゴマ白玉】」だった。白玉団子みたいな丸い団子で食べると中から黒ゴマの餡がトロリ、沸騰したお湯に入れて茹でるだけ、お湯の中で割って食べれば黒ゴマ餡とお湯が混ざってスープみたいになるし、そのまま食べても美味しい。スーパーの冷凍食品コーナーに売ってるよ。屋台でも探したら見つかるかもね。すごく美味しいので臺灣へ行ったら絶対食べてみて、後悔はさせない!



 9月21日



 微積分で心が折れに折れまくり、家に帰って洗濯掃除、それが終われば、ノートの整理である。始まって2週間なのにもういっぱいある。何故だ~と叫びたくなるのをこらえてひたすら黙々と書き続けた。



 9月22日


 

 教会に行って家に帰った後、肉じゃがをコトコト煮込んでいた。食べたくなったんだよね~急に

 もうホームシック?ってそうかも……


 まずまずの出来だったので、良しとしよう。



 9月23日



 電子辞書と行銷Xíngxiāo管理guǎnlǐ【マーケティング管理】の英語で書かれた教科書を交互に見ながら英語を日本語に訳していく、中国語の前に、日本語にしないと直接の変換は今の私にはまだまだ無理である。

 寮に戻ったらこの専門用語たちの意味を調べるのだ。その前準備である。やってもやっても終わらない。


「教科書太すぎ、終わらんやん!」

「もう~全部同じに見える~」


 独り言が静かな家に響く、半分発狂しながら訳し続け、疲れて眠りました。


 この教科ヤバイと私が再確認した日でもあった。


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