第18話 旅の日/『風来坊に恋した風見鶏』

旅好きな彼は魅力的だった。私の世界を広げてくれる人だとワクワクした。

世帯主になると……お気楽な袖柱で気まぐれに子煩悩。放浪癖の抜けない大きな長男のような存在。

けど、家に縛りつけたら彼が彼でなくなる。大黒柱に据える方が骨組みが揺らぐだろう。私が懐を広げればいいだけと方向転換した。



◆5月16日は「旅の日」/2023年5月16日作

#140字小説『風来坊に恋した風見鶏』

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