盾
那智 風太郎
PROLOGUE
4月14日(金)
想定以上の発症スピードだ。
感染からまだ半日しか経過していないというのにNo.3の皮膚には数十箇所にも及ぶ発疹が現れ、顔面は鬱血し、また四肢の指先は青黒く変色を始めている。おそらく未知なる病原体の侵入に免疫機構が急激かつ過剰に応答した結果、
No.3は床にうつ伏せ、断続的に呻き声を上げている。
No.1とNo.2は部屋の隅で体を寄せ合って座り、No.3の様子を慄きながら見つめている。
両名にはまだ発症の兆候は見られない。
この後も継続的な観察と検体採取が必要だ。
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