ペット禁止


 寂しいから子猫を買った。子猫はかわいいし小さい。ふあふあで柔らかい。


「あなたはミケ、ミケ、にゃぁーん」


ミケもにゃあーん、と鳴く。


「これで一人ぼっちじゃないよ。よしよし。」


一週間後にドアに貼り紙がしてあった。

「ペット禁止」


 私はその紙を剥がして捨てた。ミケはペットじゃなくて家族だ。


 ペット禁止条項はあってもこのマンションは同居は許されている。


 来るならこい、あたしは不条理な社会からたった一人の家族を守るのだ。

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