第16話生徒会長須藤真冬
「「「おはよーございます!!!」」」
「はい。皆さん、おはようございます!」
(松山君はまだかしら?)
私は今朝も生徒会長として校門前で校則を取り締まり皆に挨拶しながら今日から登校して来る筈の松山君を心待ちにしていた。昨日は入学式だった為、新一年生は登校時間が少し遅かった。今日からは普通登校なのでこの時間は彼が来れば必ず逢える時間になる。
「ねぇねぇ、今日も会長…凄く綺麗ね!」「私、声を掛けて貰っちゃった!」「「ええ~!良いなぁ!!」」「今日も会長輝いてるよな!」「ホンそれ!」
フフフ…それは当然よ!入学式の日から私は朝は二時間前の四時に起きて朝シャン。髪の手入れをしっかりして整え、
「あ~、本当に良い身体してるよな会長は」「一回でいいから相手して貰いたいよなぁ?」「絶対抱き心地が良いよな!」「肌が白くて綺麗だもんな!」
「そこの男子達!朝からあまりにも下品な会話をしながらこっちを見るのは止めてくれる?後で風紀委員の所に行きなさい!」
「「「ヒッ!?すいません!!!」」」
貴方達に見せる為じゃ断じてないんだから!本当に穢らわしいわ。……松山君になら穢れても良いんだけど♡
「…会長、アイツ等は俺がしっかり指導してから風紀委員に渡しておきますから!」
「…お願いね。副会長」
(この副会長自体、私を見る目がイヤらしいのよねまったく…)
「任せて下さい!では…」
──はぁ~、まだかな松山君♡もうそろそろだと思うのだけれ……ど…
「えっ!?」
見間違いからしら?こちらに向かって来ているのは松山君よね?4人の女の子に囲まれてって……
あ───────っ!
遥に唯!!と幸子ちゃんだったわよね。もう一人は昨日メールに書いてあった深雪ちゃんね。やけに距離が皆近いわね…。松山君の表情を見ると戸惑いや照れを見てとれる。そこから推察するに………………………………
また、一歩先を越された?
フフフフフフ……
やるわね4人共。面白いわ!こうなったら私もありとあらゆる使えるモノは全て使って松山君との仲を先に進めてみせるわ!!!待ってなさい豊和君!
「何か会長が…」
「会長が燃えてるわ!」
「何に燃えてるのかは分からないけどそんな会長も素敵だわ!」
「ホントホント…」
******
ブルッ!
「どうかしたの豊ちゃん?」
「…いや、急に背筋に何か走った様な…」
「風邪かい豊君?」
「風邪ひいたの豊和君?」
「いや、多分違うと思う…」
「豊和…風邪なら私が看病してあげるからね?」
「ありがとうな深雪」
「エヘヘ」
「私も豊ちゃんにお粥作ってあげる!」
「丁重にお断りさせていだだきます!」
「(ガーン!)な、何でよぉ!豊ちゃん?」
「「幸子料理駄目じゃん!!」」
「深雪迄!?絶対食べさせてやるんだからね!」
「死んでしまうわ!」
「だよねぇ~」
「2人のばかぁ!!」
おっ、学校が見えて来た。さてと、今日はこれ以上何も起こらないと良いけど…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます