いつかの死に際で

Raivi

いつかの死に際で 本編

ァァァァァァァァァァァァァ腹立つァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ



毎回電車の乗り継ぎいいタイミングで乗れないんよね。走ってもギリ間に合わんくらいのタイミングなんよね。クソッ!!その前の電車の入り口を間違えたか....あと一つ右の扉やったらもう少し早く行けたのにィィィィ!!


急がば回れという言葉がある。急ぐよりも回り道をした方が結果上手くいく、みたいな感じの意味だったか。確かに急いでいたら視界も狭まって怪我してたかもしれないしその通りだと思う。今怪我なんてどこにもないし、結果良かったのだろう。でもそうなれば高望みしてしまうのが人間の性だ。

「行きつけのスーパー閉まっちゃうぅぅぅぅぅぁぁぁぁぁぁぁぁ」

もちろん心の声である。駅のホームで大音量でスーパー閉まるぅって叫んでたら特売を逃してしまう主婦のように見えるだろう。自分も安い弁当買いたいからこうして急いでる訳だが。


次の電車が来る。電車の扉が閉まろうとするとまたさっき自分が乗ってた電車の次の便から人がわんさか走り込んでくる。あるものは間に合い安堵し、あるものは間に合わずため息を着く。大変だなぁ、今までの通学は徒歩とチャリで通える場だったので便に乗り遅れるという事がなかったからこれもまたひとつの経験だと思い受けることにする。いや受け入れてなんだって話なんだけどさ。

電車に揺られる。次の便を待っていた5分間で2駅飛び越える速度で電車は進む。

昨日も今日も明日も信じられないくらいの速度で過ぎていく。人の体感速度は19歳で折り返しなんだとか、だから19歳から年老いていくまでの体感時間と生まれてから19歳までの体感速度は同じなんだそう。自分は今年21なので折り返してから少ししたとこ


っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁオラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ



失敬、昨日「少ししたとこ」から続きを書けずに今日を迎え、今ちょうど昨日のリベンジを果たしたところである。そう、間に合ったのだ。

フハハハハハハハハハ、仕事を終えてから早く着替えて余裕を持って駅に着き、例の電車までのタイミングが異様に早い乗り換えゾーンにいち早くたどり着ける乗り口から電車に乗り、結果、勝った。フハハハハハハハハハハ( ´ ▽ ` )



失敬、精神科医を呼ぶにはまだ早い。

しかしなんとも時の流れとは早いものだ。気がつけばもう一日が経っていたのか。

そう思っていたら目的の駅に着いている。怖いなぁ、大学の頃から日が経って行くうちに一日が、一ヶ月が、一年が早く感じる。

楽しいと思えているのか?それとも濃密な時間に気が追いついていないのか?そう考えると19歳から時の流れが早く感じるという説を肌身で実感出来ていることになるな。。


「終わり」まであと何年か?あるいは何秒か?数多ある命のひとつを授けられ、今日まで生きてきた。気がつけば社会人のステージにたっている。あの頃に戻りたいと、あの時に戻りたいと何度願っても叶うことなんてなかった。

止まることの無い針の上で、進むことしか出来ない人生の中で、何をどのくらい残せるか?

誰に何を教えてあげられるのか?

いつだって人は「死」と隣り合わせ、いつも「死に際」に立っている。日本は平和で、環境が豊かで文化も発達していて、より快適により過ごしやすくなっているだろう。でも、その中でも事故がある。他殺がある。自殺がある。

「電車って事故多いじゃん。だから電車乗りたくないんだよねぇ。」なんて言葉も真っ当な理由であると自分は思う。


抱える恐怖がたとえ周りからしたら陳腐なものだとしても怖いと感じる限り間違ってなんかいない。でもそれを抱えながらも幸せを欲するのであれば次に進むしかない。明日を生活していくしかない。今を謳歌するしかない。

「死に際」で笑って生きていくしかない。

いつか来る本当の死に際まで必死に足掻き笑っていくしかないのだ。



窓の外を見る、いつもと変わらないおんなじトンネルを通るも、次の駅を見れば知らない駅が見える。       ァ""?????



目的の駅通り過ぎたァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ミャァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ

ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"



今日も死に際に立つ。

明日がどうなるかなんて分からないけど、

笑ってれば誰かが寄ってくる。助けてくれる。

だから、「死に際で笑って」。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る