第6話

「すみませーん!軽音サークルってここであってますか?」


『ちょ、あや!いきなり失礼でしょ・・・!』


「あ、新入生か!いらっしゃーい!そんなとこいないで入っておいでー!」


そう、私たちは扉の外から中を覗き、声をかけたのである。


「お邪魔します!」


『お邪魔しま~す・・・』


「初めまして。俺は副部長の相澤 巳琴(あいざわ みこと)3年生よろしくね~!


んでこいつが部長のa「逢沢 葵(あいざわ あおい)だ」せっかく紹介して


やってんだから被せてくるなよ~!!」


『え、苗字同じ・・・双子とかですか?』


「違う違う(笑)。俺が相棒の相(あい)に難しい方の澤。


んで葵の方は逢瀬の逢(あい)に簡単な方の沢。」


「簡単って言うな。」


「だって他に説明しようがないじゃーん(笑)」


「葵だ。一応このサークルの部長をやってる。よろしく。」


「え、無視ですか!?どいひー--!!」


「うるさい。」


「先輩たち仲良いんですね~(笑)」


なんだか賑やかな人達だな。第一印象はそんな感じだ。


「ちなみに他のメンバーはどこにいるんです?」


「いるっちゃいるんだけど、皆幽霊部員と化しててほぼ来ないね~。」


「ってことは、これで全員!?」


「そういうことだね~(笑)」


「活動してるんですよね!?」


「一応?でも今年入部希望者いなかったら廃部になるらしい(笑)」


「ヤバイじゃないですか!!」


「うん。だから君たち軽音サークル入らない?(笑)」


「そりゃもちろんですよ!・・・あ。」


「決まり~!いや~助かったよー!この部屋使えなくなるの嫌だったからさ~(笑)」


「やっちゃった・・・。つい勢いで・・・、凛ごめんー(泣)」


『いいよ、いいよ(笑)デビュー出来るならどこだろうと構わないし(笑)』


「え!君もメジャーデビュー目指してるの!?うわ奇遇だね!俺らもなんだー!!


そういえば名前聞いてなかったね!なんていうの?」


『申し遅れました!東雲 凛と申します!よろしくお願いします!』


「りんりんね~!君は~?」


『り、りんりん・・・?』


「私は斎藤 彩奏です!相澤先輩よろしくです!」


「相澤先輩なんてお堅いのはいらないよ~!みこりんと呼びなさ~い!」


「俺は葵でいい。先輩はいらない」


『みこりんと、葵さん。これからよろしくお願いします!』


「よろしくお願いしま~す!」


皆との出会いはこんな感じだった。


数年後、私はこの出会いに感謝することになる。

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