あの山の向こうに
先生が連れて行ってくれるんです、と少女が目を輝かせた。ここは四方を山に囲まれ生涯出ることを許されないため、村の者はみな山の向こうに強い憧れがある。
きっと美しい街があるんですよ。尚もうっとりと語る彼女に言うべきだろうか。外の世界は既に滅びているのだと。
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