いとおかし！ 3

情景描写について 3

　再び情景描写についての話題。

　視覚ばかり取られがちですが、音や匂いも情景描写に欠かせないものだと思います。

　しかし、……これ、描写難しくないですか？

　例えば、人の声を表す言葉。私のレパートリーは「鈴を転がす声、ウィスパーボイス、澄んだ声、ソプラノ」「甲高い声、金切り声、ヒステリックな声」「アルト」「しゃがれた声、かすれた声、ハスキーな声、濁音感ある声、濁った声」「テノール」「低い声」……これしか思いつかない。

　あとなんの声があるんだ。例えば花江夏樹や島崎信長はどれに入る。あの人たちそんなに低くないが鈴を転がしてもない。しゃがれ声でもないし。テノールなのか？

　低い声も、例えば杉田智和と諏訪部順一は多分タイプ的に似てる。中村悠一は低いけど多分タイプ違う。

　とりあえず少年役の朴璐美と松本梨香と田中真弓はハスキー。じゃあ野沢雅子は……ハスキーなのか悟空は。高山みなみはアルト？

　早見沙織は鈴を転がしたような声。能登麻美子は浮世離れした声だとどこかにあった。

　あ、個人的嗜好になりますが、私、可愛い声で喋る人がドスの効いた声になるの大好き。花澤香菜とか上田麗奈とか。特にグレイちゃん役の上田麗奈の戦闘シーンは心から惚れ惚れします。

　あと音楽を小説や漫画で表現する人、本当にすごい。

　それから匂い（あるいは味）。

　例えば「甘い」と言っても、果物と砂糖の甘さは違うし、穀物的な甘さもある。天然水の甘さも。匂いだったら、バラの匂いとラベンダーの匂いじゃ違うしなー。ラベンダーやバラならまだしも、よく分からない花の匂いとかどう表現したらいいのかなー、といつも悩みます。

　匂いなら「甘いにおい」「酸っぱいにおい」「腐った臭い」「排泄物のような臭い」「ミントの爽やかな匂い」「湿った土の匂い、雨が降る前の匂い」……匂いのレパートリーも少ないな、私。