f

船。この世界で船旅は危険な旅を意味する。海の魔物は数が多く強力だからだ。

それに、人間は海の上で戦えるように作られていない。

なので、船には相当強力な魔物避けの魔道陣を船全体に描いて、魔物を近づかせないようにしている。それでも近寄ってくる魔物は船の上に乗っている奴らが対処する。

そして、大きいクランだと自分達専用の船を持っている。今回敵に回した、黒の牙も自分達専用の船でこの街に来るらしい。


俺は黒の牙を向かい打つ事にした。


「船で来るって馬鹿だよな。舐めすぎだろ自然を。」


作戦は簡単、船をぶっ壊せばいいのだ。そうして、海の魔物に黒の牙達の相手をさせて、遠くから狙い打てばいい。


港町から離れ、崖の上から、黒の牙が通る予定の海をボ〜と観察する。

収納袋中を使って、小屋を持ち運び可能に出来たのが役に立った。

そうすること2日、黒の牙のトレードマークである、黒い狼の描いた旗を掲げたでかい船が通った。


「遠いな。20kmはあるか。ギリギリだな。」


俺の弓がギリギリ届く範囲だ。ジャンヌはもちろんもっと届くが。


「みんなはジャンヌに支援魔法かけといてくれ。俺は餌を撒いとくよ。」


餌とは海の魔物を引き寄せるために俺が作った料理だ。絶対あの巨大だこ食いつくだろ。


みんながジャンヌに支援魔法をかけ、ジャンヌもミスリルの矢を使って、船を貫通させた。周りに風も発生させてたから、まあまあでかい穴が出来た。

それと同時に俺は何本も、餌の矢を船の近くに落とす。

瞬時にジャンヌはもう二発船にミスリルの矢を叩き込み、俺も5本は周囲に餌の矢を撒く。


黒の牙達は、攻撃に気づいて、空いた穴を氷魔法で塞ぎ、風魔法で船を加速させる。流石に対応が早いな。

しかし、船の魔除けの効果は完全に失われていて、海の魔物が寄ってきて、うまく進めない。船がでかいことが仇になったな。

それからはジャンヌも餌の矢を俺と一緒に放ちまくって、とにかく船の周りに海のまものを集中させる。

巨大クラーケンみたいなやつが船を沈めさせた。しかし、船員は腕利きなのだろう。空を飛ぶもの、海に氷を張るものが現れるが。

空を飛んでるやつなんて、ただの的なのでジャンヌが討ち取っていく。

俺はただひたすらに餌を撒いてた。

中には、移動結晶を使うものもいたが、移動結晶なんて行ったことがない場所ならと数キロしか移動しない。移動場所が一度行ってことがある場所なら10キロは移動できるが。

まあ、周囲は海なんだからどっちみち海の魔物に殺されるだけだけどな。


そうして、30分ぐらいで黒の牙の船を殲滅させた。


「もしかしたら、今の戦闘でレベルが上がって、上級職に上がるかもしれないわ。」


「それはすごいな。でも、とにかく一度帰るか。」


街を経由せずに、森の奥のに帰った。収納袋から小屋を取り出して、ジャンヌの転職状況を確認する。


「どうだ?転職できそうか?」


「多分できるわ。レベルが100を超えたのよさっきの戦闘で、そしたらなんかできる気がするのよ。」


「じゃあ、やってみてくれ。」


転職は膝を折り、手を合わせる、祈りの姿勢にすると転職することができる。

ジャンヌは転職の姿勢になると。光の粒子がジャンヌを覆う。

少し時間が過ぎると、光の粒子がなくなり、ジャンヌは上級職、風弓に転職した。


「またデカくなったな。胸も身長も。」


「大きい女は嫌い?」


「好きさ。俺がでかいしな。」


ジャンヌは身長186cm胸はEカップにでかい尻はさらにデカくなり。美人だった顔はさらに美人になった。

こんな最上級の女が自分のマゾ女だと思うとすごい興奮したので、Hした。


「パワーレベリングまた、しないとな。」


「そうね。でも私が上級職になれるなんて。」


「そうだな。あのジャンヌがこんなに美人になるなんてな。」


「ジンもカッコ良くなったわよ。あんたが3歳の頃から知ってるんだから。」


「そうだな。気づいたらこうなってたな。いつか、どこかに定住して子供を作りたいな。」


「ここじゃダメなの?」


「俺は死の森がいいと思ってるんだ。世界最大の森だしな。あらゆる植物と魔物がいるしな。」


「死の森か。いつ行くの?」


「お前のレベリングが済んだら移動するさ。黒の牙が俺たちを見つける前に。」


「急がないといけないわね。」


「なるべくでいいさ。みんなも強くなったしな。」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る