異世界転生した俺は少しずつ強くなる
@ininininin
begin
気づいたら、転生
異世界転生はどんな感じなんだろうなと思ってた時期が俺にもあった。
まあ、諸々の説明をすべきことも山ほどあるが、それ以上に
状況は逼迫している。
ーーーー今、俺は死にかけているのだから
この世界はドラクエに似た世界だ。
職業もスキルもレベルもある。
魔物もいるし、貴族もいるし、王族も、暴力も。
多分だが、、、
だって、俺はさっき目覚めたんだ。さっき、前世の記憶が戻ったんだ。
しかも、両親に森に捨てられた衝撃で。
今の俺は3歳そして、スキルなし。
食べ物もろくに与えられなかったので、うまく体も動かない。
といううか、力が入らない。
「3歳になって、スキルがない将来性のない子供は捨てたってことか。
まあ、俺みたいな無能を養うだけの余裕もなかったししゃあないか。」
この世界には、10歳になると職業を授かる。
職業をもらうと、その職業に合わせて、能力やスキルレベルが上がりやすくなる。
じゃあ、なんで俺は3歳なのに捨てられたかというと、
将来、魔物多きこの世界で生きていく人間は、大体3歳までに何かしらの
スキルに目覚めてるらしい。
要は、俺に才能がないから捨てられたのだ。
「この世界は、多産多死だし、しょうがない。両親も将来有望な子供に投資したいのだ。まあ、生き残ったら一発ぐらいぶん殴るが。でも、どうするか。」
ジンが捨てられた森は魔物が出る。要はジンはすぐ死にそうなのだ。
「ステータスオープン」
名前 ジン
職業 なし
レベル 1
スキル なし
「弱すぎだな、どうしよ。どこに動く。こういう時はまず水を探すのが普通だが、水場に魔物がいるかもしれない。」
ジンは自分が今いる場所が分からない。ゆえに動けない。
しかし、動かないと死ぬ。動いても死ぬ。
「両親に捨てられた俺に村での居場所はない。奴隷として雇ってもらえるほど
俺は力がない。3歳だし。とりあえず、もう夜だ、木の上に登るか。」
ジンは木の上にのぼり、魔物の鳴き声にうなされながら寝た。
日が明けて、ジンは一晩考えて、虫を食うしか答えがないと結論づけた。
果物はゴブリンが食ってたし、いつゴブリンと鉢合うか分からない。
「芋虫だ。芋虫はディスカバリーチャンネルで食ってたところ、たくさん見てきたし。」
ジンは木は彫れないので、地面を掘った。ミミズみたいなやつを死に物狂いで見つけては、アホみたいに食った。
しかし、いくら3歳とはいえカロリーが圧倒的に不足している。
でもやっぱり、水だ。水が不足している。
その日も木の上で夜を過ごした。
次の日は運良く雨が降った。雨をがぶ飲みした。
ジンはカロリー問題をどうにかするために果物を探した。
ゴブリンをなるべく避けて。
レモンみたいにアホみたいに酸っぱい果物を食えるだけ食った。
水不足とカロリー不足が少し改善された。
「これでも、多分足りない。肉を食わないと、穀物を食わないと。
ジリ貧で死ぬ。そのためには火がいる。」
遭難3日目
運よく、ゴブリンの使っていた。錆びたナイフが手に入った。
このナイフで服を切り、石を遠心力で投石できるようにした。
もしかしたら、この投石で魚を殺せるかもしれない。
「水場。川がいいな、魚がいそうだし。火おこしってどうやってできるんだろ。」
この日は投石の練習に没頭した。
後、火魔法が使えるかもという淡い期待で魔法の練習もした。なんとなくだけど
4日目。
体に力がうまく伝わらない。昨日頑張りすぎたのか。それともカロリー不足なのか。
「何か、何かないのか打開策が。それとも、3歳が4日も生き残れたんだから、頑張った方なのか。」
ジンは内心ほぼ諦めていた。だって無理ゲーだし。
昼間、森を彷徨っていたところ、運よく魔狼に食われたゴブリンを見つけた。
頭部はほとんど残っているし、骨にも少し肉が付着している。
食べた。ジンはゴブリンの骨以外は食べた。
「なんで幸運なんだ。」
それからジンは急に眠くなり、即座に木の上に登り、爆睡した。
目が覚めると朝になっていた。
遭難5日目
「ステータスオープン」
名前 ジン
職業 なし
レベル 1
スキル 状態異常1
「スキルが生えてる。なんか毒でも食べたか?ゴブリンの肉かそれとも今までの積み重ねが昨日ので現れたか。」
ジンは久しぶりにまともな食事を取り、体の体調がすこぶる良い。
だから油断していたのだろう。
背後から迫ってくる魔狼に気付けなかった。
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