ツナマヨおにぎりが食べたい

 今日は都内でイベントがあったので行ってきた。馴染みのある方だけ分かってもらえればいいので詳しくは暈すが、オタクのそれである。


 イベントの主目的は、オタクの趣味よりも、どちらかと言うとSNSで繋がりのあるお知り合いの方々に会いに行くためだった。


 ここ最近はよく人と会えるようになったので、数ヶ月ぶりの再会なんて方もいたが、お会いした大半の方との第一声は「お久しぶりです」だった。

 新型コロナでイベントがパタリと無くなる前に大きい仕事を持っていたためにオタク活動ができなかったのもあり、3年以上ぶりの再会という方もいれば、今までイベントのタイミングが合わず、SNSでは会話をしているのに実際にお会いするのは今日が初めてという方もいた。

 迷惑にならない程度にとはいえ、自然と会話は長くなった。

 一人で行動しがちなためにあまり意識していなかったが、人とこうやって他愛もない話をするのは本当に楽しい。


 ……という話はこの辺にしてタイトル回収に行こうと思う。ツナマヨおにぎりは、今日の朝食である。イベントに行くのに食べる時間が無いと判断して、前日の夜、コンビニで予め買っておいたのだ。

 コンビニのおにぎりは時折買う。便利で美味しい。辛子明太子か五目を選ぶことが多いのだが、最近はツナマヨも選択肢に名乗りを上げることが多くなった。


 先にマヨネーズが好きな方やメーカーには謝っておきたいのだが、実は私はマヨネーズが得意でない。

 これまでの人生でマヨネーズに対しトラウマになるような経験をしたことはないと記憶しているが、食卓にマヨネーズが出されていて、自分以外の家族が普通に使っていたとしても、一切手を出してこなかった。

 何故得意でないのか的確に表現できないが、味そのものと、ぬるっとしたものが舌に残る感じが苦手なのかもしれない、と思っている。

 しかし、ツナマヨおにぎりは食べられるのである。

 最初は全く手を出していなかったのだが、ある時出されたランチボックスにツナマヨおにぎりが入っていて、意外と……いや、美味しいことに気付いたのだ。美味しいと思った理由はわからないが、ツナが良い仕事をしているのか、ツナマヨを作る時のマヨネーズは市販のものとはレシピが違うのかもしれない。

 …などと思い馳せながら朝ゆっくり食べるつもりでいたのに、予定よりも1時間遅れで起床した私は、ツナマヨおにぎりを鞄に入れ急いで支度しイベントへ向かった。

 会場に着く頃には、ツナマヨおにぎりはいい感じに平べったくなっていたが、美味しさは変わらなかった。



(メン⚫︎スのミント味を食べながら)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る