第311話 裸のつきあいで内緒話デュフ!
ざばあああぁぁぁーーー……
「ふう、こっちの広いお風呂もいいなぁ」
王都別邸のお風呂、
入ろうと思えばいつでも来て入れたのが、
帝国の貴族に貸す事になりいつでも入れなくなったとたん、急に名残惜しく? なった。
(いや、前もって言えば一番風呂で入れるから!)
もっと言えばそんなに嫌なら別の屋敷に行ってもらう事も可能だが、
使って無かったのに何をもったいなく思っているのだろう、僕は。
「それにしても、アレグとメイソンの恋人探し、ねぇ」
とつぶやいた直後、
僕の隣に肉の塊が入ってきた。
ざっっばばばばばああああああーーーーー!!
「お湯、お湯っ!」
「デュフフフフ、そこのガーゴイルからいっぱい入ってきているデュフよ」
「そ、そうだけれども!!」
一気にお風呂のお湯があふれ出て焦る、
いくらガーゴイル像からお湯がどばばばばって出てきているとはいえ、
これだけ減ってしまうと『もったいない』と思ってしまう僕は貧乏貴族が身に沁みついている感じか。
「細かい事を考えすぎるとハゲるデュフよ」
「ボリネー先輩、そんな事まで気を使っているんですか?!」
「吾輩みたいなタイプは齢を取るとそういう事が多いデュフ」
あーなんとなくわかる、
いやわかっていいのか?
逆に栄養をふんだんに取ってて中年になっても髪ふさふさなんじゃ。
「で先輩、こんな所でお話ってなんですか」
「報告デュフ、アルドライド周辺の、最後の大きなダンジョンを攻略したデュフ」
「ええっ、ボリネー先輩が?!」
ダンジョンに入れたのかしら、この巨体で。
「まず帝国が魔物と繋がっていた話はわかっているデュフね?」
「はい、推測もされていて、そのあたり、はっきりしたんですか?」
「おそらくデュフね」
意外とこの肉塊、お湯に浮くなぁ。
「えっと、じゃあ世界中のダンジョンから意図的にスタンピードを」
「特にアルドライドを取り囲むようにデュフ、国の外から一気にデュフ」
「えっと、まずメランやナスタンのダンジョンを攻略して、
チュニビ方面のは『マジカルリスタート』がやってくれたんだっけ、
それと帝国との国境にあるアレは封印して、方角的にはあと南西の」
って話はリア先生ともしてたっけ。
「亜人の国が集まっている所デュフね、獣人やエルフ、ダークエルフとかデュフ」
「そこが終わったんデュフか! って口調移っちゃった」
「吾輩にもお抱え冒険者くらい居るデュフ、全て亜人デュフがね」
あー前衛を獣人、魔法や後衛をエルフやダークエルフ、
そんな感じのパーティーかな、だとしたら絶対強い、めっちゃ強いはず。
「ボスを倒したんですか」
「デュフ、ちゃんと魔界とのゲートもソフィー様にお渡ししたデュフ」
「あれ集めて何するんでしょう」「知らないデュフ」
即答かよ!
「でもゾッとしますね、もし帝国が攻めてくると同時に、
その四方向のダンジョンがスタンピードを起こしてたとなると」
「十二、三年前のとは比べものにならない大損害を受けていたデュフ、
ひょっとしたらアルドライドが滅びていたかも知れないデュフ」
「そりゃあゴーレムに暴れられても文句は言えませんね、誰の仕業か知りませんが」
まさかの空飛ぶ8歳児の仕業である。
「それにしても闇魔法の塊みたいなゲートまで収納できるアイテム袋、あれ凄いデュフね」
「魔法研究所のおかげですね、また大きいのをソフィベルランドかどこかに建てるって言っていましたが」
「その新しいレジャーランドの事デュフが、ご相談があるデュフ」
あっ、これ商売の話になるな!
「えっと、そのあたりはソフィーさんベルルちゃんかリア先生、いやサリーさんに」
「女性はこのあたり、うまく理解してくれないデュフ」
「そんな施設の話?!」
これは相談に乗ってあげたい、聞くだけでも聞いてあげよう。
「アルドライド南西の、亜人地区が平和になったのはミスト=ポークレット侯爵のおかげデュフ」
「いやいや、あそこでモラルない事やって亜人奴隷集めてた公爵の自滅では、今は子爵まで落ちたんでしたっけ」
「あそこのダンジョンを亜人で力を合わせて攻略できたのも、間違いなくミスト侯爵様のお力添えによるものデュフ」
……抜け目ない商売人のボリネー先輩にここまで褒められると、
逆に何か怖いのですが! 何を飛び出させる気だろう、 何を?!
「では本題を聞きましょうか」
「亜人地域が平和になったのは良いデュフが、出稼ぎをしたい獣人やエルフ、ダークエルフも多いデュフ」
「奴隷じゃなくて?」「ビジネスデュフ」
まあ、都会に憧れるとかは亜人でも無くはなさそう。
「それで僕にどうしろと」
「ソフィベルランドに亜人のショーや夜の食事ができる施設を作りたいデュフ」
「あー亜人に特化した夜のお店、ね」
確かに聖職者のソフィーさんベルルちゃんや、
騎士団長のリア先生だと話は通りにくそうだ、
サリーさんに直接話してもあくまで『領主代理』だからね。
「もちろんゴニョゴニョゴニョやゴニョゴニョゴニョも考えているデュフよ?!」
「えっマジで?!?!」
「あくまで合法デュフ、そのあたり、侯爵も一緒に考えるデュフ」
共犯にするつもりかーー!!
で、でもまあ、うん、そこまで嫌では無い、むしろ、男としては……
「ま、まあ、考えておこうかね」
「ありがたいデュフ、では話は進めても良いデュフね?」
「前向きに検討しておこうデュフッ!」
お風呂の中でガッチリ握手する僕とボリネー先輩!!
「デュフデュフデュフ」
「デュッフデュフデュフデュフ!!」
これ、客観的に見たら絶対気持ち悪い!
だめ貴族だもの。 ミスト
(でもまあ、ソフィーさんベルルちゃんの説得は、任せてくれたまえ!!)
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