第37話 隠されたエイルの火傷の痕 1

あっつちむいて!ほい!!



「ワン子さんがはずした!!」


「なんで,其処ではずすの?わん子さん!まったく修行が足りないわね!」

ちょっとむくれてアルことアルテシア姫


だが、心の中でワン子は思う「勝った貴女がなぜ 怒る? わん?」


「しょーがないわねえ~」アル、アルテシア姫は考え込む。


そこへ

「アルテシア姫」声をかけるエイル

エイルさんの肘の少し上の大きめの腕輪、高価そうな腕輪に視線を見つめている。


「そうね 実は、もうひとつ急いで、購入したい物があったのよ」


(心の中で、呟くアルことアルテイシア)

「悪性の風邪に効果のある、もうひとつの薬草 銀色のラベンダーを買う資金が

足りなかったの」「お店にあの高価な腕輪を一時、預けて

翌日、お金を届けさせれば…腕輪は返してもらえるわね」)


「ねえ、エルトニア!分けてあげるわ 

悪いのだけれど、必ずお返しするから数日その腕輪を貸してくれない?」


「今日、今すぐなの?急ぐの?」エイル

「ええ?ちょっと急いで必要なものがあって」「店に預けるの?」エイル


きょとんとしたアルテシア姫

「まずいのなら、無理しなくてもいいわ 

ごめんねエイル 貴方のものなのに」


ワン子、リアンさんの方に、ちらりと視線 ちょっと考え込む。

子竜さんが顔色を変える。

あわてて止めるかのごとく、エイルさんの前に立ちふさがるが


そんなアーシュさんこと子竜さんに微笑んで

「大丈夫、心配ないから」と言って抱き上げて、抱きしめる。


子竜(アーシュ)を降ろすと、今度はエイルが

自分の髪を束ねていたサテンの白いりぼんを緩めて、はずした。

腕輪をはずす、何かを隠すように白いりぼんを取り出して


白いりぼんで、腕輪をしていた部分を覆う。


それから自分の腕にささっと、白いりぼんを巻きだす


「そうだ!傷跡があったワン もしかして、あの白いりぼんで、

怪我の傷跡を隠すのだワン!」ついうっかり余計な一言 ワン子


「傷跡だって?」ワン子の台詞に、顔色を変えるリアン

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