∞2【竜の御座石】
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(…どん!…どん!…どん!…どん!……ッ)
「……あいつ、何やねん!」
新月の夜。
少女は、レオ山の山頂で地団駄を踏んだ。
少女が足を踏みしめる度に足場とする大きな
先刻の【竜】から言われた言葉が引っかかる。
『
ナニソレ、どうゆうことやねん。何語やねん。
そんで、なんでわたし意味分かんねん!
分からんことあるから聞きに来たのに、今よりさらに上位の謎一方的にふっかけられた!
あいつ何やねん!!
(…どぉん!…どぉん!…どぉん!…どぉん!……ッ)
「竜、なんでも
少女は、激しく地団駄を続ける。
【竜】がその場に座し、何世代にもわたって人々の営みを見守り続けてきたというこの地方のシンボル【竜の
レオ山の麓の人々にとって『信仰の対象』でもある山の風景が、ちっぽけな少女の一時の
(…どぉおん!…どぉおん!…どぉおん!…どぉおん!……ッ)
「竜!なんでも!
地団駄のリズムに合わせて、少女は断続的にセリフを吐き続ける。
今や少女の目的は地団駄を踏むことではなく、ちょっとした宮殿ほどもある大きな
身に着けたものも含めて、体重50キログラムほどしかない少女の地団駄で、地表に出ている部分だけでも全長300平方メートル、厚み最大60メートルにも及ぶ円盤型の
もう地表に出ている部分は最初の頃の3分の1ほどでしかない。
しかし、
(ッ……ずどどどどどどど……どぉん!どぉん!どぉん!…ッ!……どぉぉぉぉぉん!……ッ!)
「クソッタレがぁ沈めぇ!!」
しかし、天然記念物の
「……まあ、今日はこれくらいにしといたるわ」
額の汗をぬぐい、いい汗をかいた少女は満足げに、そうつぶやいた。
レオ山全体のバランスを考えたとき、【竜】がいつも抱きついて眠っていたこの山頂にある『
少女の地団駄により
と、少女は勝手に自画自賛した。
その少女の名は【アゾロ・ディオアンブラ】。
いずれ、世界を終わらせる女である。
…To Be Continued.
⇒ Next Episode.
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