あとがき

 どうも。モーター戦車でございます。


 AIというやつは、大体入力に対してなんかしらの出力を返すようにできています。


 だもんで、「適当にお題を振れば、適当に本文書いてくれるやろ」と思い、気楽に参加したんですが……まあ、AIにも一度の解答に裂けるリソースには限度というものがございます。


 話が途中でぶつ切れになるのはまだいいんですが、明らかに描写のデティール不足が目立ったり、特定の暴力描写を(公共のものなのでしかたないとはいえ)絶対に描こうとしなかったりと、なかなか思うようにはいきませんでした。


 なので、今回は、


・まず三題噺方式(ピザ、忍者、カラテ)でショートショートを書いてもらい、そ  れをプロットとする

・描かれたプロットの各部分をコピペして「このシーンを詳細に書いてくれ」と指示出しする

・私の方で「こんなもんかな」と納得するところまで書いてもらい、口語体や文語体になっている箇所を手直ししたりして完成


 という方針をとらせてもらいました。


 基本GTP系AIはハッピーエンドかつ教訓的な内容を著しく好み、またたんぺんであるため、今回はあまり無理せず、プロットラインもシンプルなままとさせていただきました。


利用状況としましては、


 ・利用AI:chatGPT-4及び3.5

 ・利用レベル:5

(三題噺方式で基礎テーマを振ったり、一部展開に対して私からプロットラインにない要求を出してひねりを入れたりしているので、レベル6まではいかないとおもいますが、ほぼほぼアイデアからなにから大半がAI任せなので、5.5ぐらいは行っているような気もします)


といったところです。


 基本的にはユーザーが上司、AIが部下のような関係になり、「部下に何ができるのか」を見据えた上での指示出し能力が非常に求められる、というのが書いている上での手応えでした。


「ろくな成果物がない」と怒るのは簡単なんですが、あれこれ試していくうちに「これは指示がよくない」「限界があるのだからAIがやりやすいような、配慮ある指示出しが求められる」「AIにも学習過程で培った個性や嗜好とでもいうべきものがあるので、そうした個性の点にも配慮しないとコンフリクトするばかりで成果に結びつかない」という感想を抱くようになりました。


 なんというか、文章生成電卓みたいなもんですから、ちゃんとした入力をしてあげないと、満足な解を提供してくれないんですな。適切なアウトプットには適切なインプットが必要、さりとてそのインプットの仕方は未だ未知数、みたいなとこはあります。


 個人的には、今後AIによる文章生成や推敲はますます進んでいくように思います。


 小説のシーンのアイデアを読んでもらい、「問題点はどこか」「科学的におかしなところはどこか」と質問すると、「これとこれとこれがおかしい」「こういうのはこういう理由で危険」というのを、正確性はともかくとして(どうしても間違いが混ざるところはあります)一通り文章の体裁を整えて出してくれるため、それを元に推敲を重ねたりできるので、詳しくない分野のシーン描写にはかなり重宝しますね。


(まあ、回答内容で出てきた専門用語の裏とりをするために検索エンジンで調べる、という手間が発生したりもするんですが)


 あれこれ言われていますが、現段階では未だに道具の域を越えてはおらず、成果物にどうつなげるかは利用者次第、といったところ。


 ああでもないこうでもないと暗中模索を重ねましたが、普通に小説を書くのとはまた異なる、楽しい経験をさせていただきました。コンテストを開催してくださった、太刀川るいさんに感謝とお礼を申し上げます。

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