弱気ちゃんは普通の恋がしたい!

あーる

第1話 よわよわな私

新学年が始まって、1週間が経とうとしていた。


なんか、


なんか、


なんか、


カップル多くないすか!?!?!?

新学期始まったばっかですよ!?


そんなことを思っていたら、友人の琴葉が話しかけてきた。


「弱気〜?」


「なに?」


顔を赤くしながらも即座に答える

とりあえずお茶でも飲んで気持ちを落ち着かせよう…

琴葉は、明るくて容姿も淡麗で。私とは、比べ物にならないくらい美人だ唯一の共通点が、幼なじみだということぐらいだ。


「実はね〜!実はね〜!」


いつも以上の高さの声で弾ませながら話してきた。


「私!彼氏出来たんだ!」


「ブフォォーーー!!!」


私は、あまりの驚きにお茶を吹いてしまった。


(!?!?!?!?!?)

その言葉を聞いてから私の知能は低下した。


「弱気!?大丈夫!?」


慌てた琴葉は私が吹き出した、お茶を自前のハンカチで即座に拭いていた。


「え!?え!?エイプリルフールはもう終わってますよ…???」


「ほんとに出来たんだって!」


「!?!?」


私はこのように急なことについて弱い、名前も弱気という名前だ。(あだ名では無い)


「まぁさ、悪いやつじゃないって、あいつもさ猫が困っt…」


後半から彼氏の話をし始めていたらしいが、私にはそれよりも、唯一の仲間だと思ってた親友に裏切られたような気分になってしまっていた。

正直、親友に友達ができたのは嬉しいことだ、でも…でも…


そんなことを思っていたら、琴葉が私に近づいて来て、私の髪をそっとあげた。


「こんなに可愛い顔してんだから!ぜったーいに彼氏もできるよ!」


「あ、ありがとう…///」


こんな状況でも自分の容姿を褒められるのはとても嬉しいことだ…


「よし!こうとなれば、今週末に洋服でも買いに行って、男にモテまくれる女になろう!!!」


そうして、私こと弱気が恋をする物語は、始まった。

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