お転婆娘の練習:小説風 ライザのアトリエ EP2より

「お招き頂き光栄でございます。錬金術師 ライザリン・シュタウト様」

 

 私に対して、お嬢様らしい素敵な挨拶をしてくれるクラウディアお嬢様。

 なんてたってクラウディアは、正真正銘のお嬢様だから、その挨拶も筋金入りなのだ。


「ふふーん」

 

 クラウディアのお嬢様らしい素敵な挨拶に、私は悪戯っぽく笑った。

 そして、私もマネしたくなった。

 ドレスの代わりに上着の腰の部分を両手でつまみ上げて、同じように挨拶をしてみせた。


「ようこそ、いらっしゃいました。クラウディア嬢」

 

 彼女のマネをし、目を伏せてお嬢様らしいお辞儀をしてみせた。


「ふん!」

 

 私は、挨拶が終わるや否や片目を開き、「どう?」という顔をしてクラウディア達を見上げた。


「フフフッ」

 

 私とクラウディアは、その互いのやり取りの可笑しくなり、一緒に笑った。


「これよ、これぇ。こういうやり取りがしたかったのよぉ。なのに、あんた達はさぁ」

 

 私は、他の二人に文句を言った。

 私にだってこんな風に出来るんだからね。

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