第3話無敵?新たなエージェント(観察官)

そんな、ケイと私とワイの三人の生活が1年ほど続いただろうか。

ある日、私は故郷の星からのよくわからない連絡を受ける。

後輩を送ったので教育をよろしくだ。

なんなんだ後輩?今までの私の長い経験の中でも後輩の育成なんが任務にあったことは無かった。

そんなお達しがあって数日ったころ、見慣れない箱と一緒に奴はきた。私が入ってきた聖なる箱とはちょっと違い、平たく言うとちょっと高級な箱に入ってきた。

アールと名乗っているそいつは私とは同種ではあるものの違う星の生まれだった。

奴はロングの出身だった。しかもだ、任務は今回が初めてときた。こんな若造に一体何を教えたらいいんだ。私はそういって本部にメッセージを送った。

しかし、本部からの回答は「ほっといてもなんとかなる」だった。そんなんなら私の教育なんか不要じゃないか。とも思ったが、思ったところで後の祭り。

いきなりやらかされた。アールは家に来たときに、脱糞してた。これには私も苦笑するしかなかったが。まあ我々の一族にはよくあることでもある。かなり怖かったんだろうな。もしかしたら私もそうだっかもしれない、とちょと懐かしい気持ちにもなったもんだ。

ケイもこれには苦笑し、ワイは驚きを隠せないようだった。

しかし私の受難?はここから始まる。

アールは、そう何をするにも初めてで初々しいのである。そしてそれが奴の行動のかわいいをひきたてた。何をしてもかわいいのである。

ある時奴が走り回って水をこぼしたことがあった。私はそれを注意したのだが、なんとケイに怒られたのは私だった。「エル、あんまりいじめちゃだめ」と。

はっきり言ってショックだった。落ち込んでふてくされて、すねた。そんな私を見かねてケイはフォローはしてくれた。やはりこの星のこの国ではかわいいが正義なのだ。奴は根っからのタラシだ。こればっかりは本人にも自覚が無い。であれば私が気を付けてケイとの適切な距離を取らせるしかない。時期が来ればケイの監視をアールにまかせる。そういった作戦で私はこの任務を続けていくことを決意した。

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