第2話 秘密


僕たちの交際が深まるにつれ、美咲の奇妙な行動が目立つようになっていた。彼女は突然不安そうな顔をし、何かに怯えるような素振りを見せることがあった。そして、彼女は何度も「時間がない」とつぶやくのだ。


ある日、美咲とデートの途中で、突然彼女が「ここで待ってて」と言い残し、どこかへ駆けていった。僕は彼女の行方を追いかけ、その後姿に目が離せなかった。彼女が立ち入り禁止の倉庫に入っていくのを目撃した。僕は迷いながらも、彼女を心配し、倉庫に入った。


倉庫の中は暗く、ほんのりと光る機械が置かれていた。その中心には、美咲が立っていて、機械に向かって何やら話しかけていた。僕は慎重に近づき、美咲の声が聞こえる距離で立ち止まった。「あと少しでミッション完了...時間が足りない」と、彼女は機械に訴えるように言っていた。


彼女がその場を離れると、僕は勇気を振り絞って、機械に近づいた。そこには、「タイムトラベル装置」と書かれたプレートがあった。僕は驚きと動揺で声も出せず、その場で震えていた。美咲は未来から来たタイムトラベラーだったのだ。


その夜、僕は美咲と真剣に話し合った。彼女は涙ながらに自分の使命を語った。過去に起きた大災害を防ぐことが彼女のミッションであり、それが完了すれば未来に戻らなければならないという。僕はその事実を受け入れることができず、苦悩に苛まれた。しかし、彼女は強く、僕を励まし続けた。そして、僕は美咲の使命をサポートすることを決意した。

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