狂気の宴

 ここは要塞が完成した南海城。士祇が宴を開いていた。

 士祇「お前たちのお陰でようやく完成した。間に合って本当に良かった」

 民男「これで善人の顔を被った劉備を追い返して、交州を取り戻せるんですよね?」

 士祇「あぁ、そんなお前たちを労いたいと思ってな。おい、持ってこい」

 裸の女性の上に食事が乗ってるのを押す兵士。

 民男「!?なっ何を?」

 士祇「見てわからんか?女体盛りというやつだ。宴では、こういうのが喜ぶと聞いたのでな。俺には全くわからん趣味だがな。チュルチュル」

 士頌「あぁん。士祇兄上〜、もっと私のことを啄んで〜」

 士幹「いや〜ん、士頌にぃばっかりずる〜い。アタシもアタシも〜」

 士祇「全く、愛い弟たちじゃ」

 民男「なんなんだこれは。俺たちは何を見せられている?こんなことのために要塞を作ったのか?こんなことのためにあんなに多くの者が亡くなったのか!ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 牛の頭を被った男が牛を斬る刀で、民の身体を切り刻んだ。それどころか目の前で解体し、これはミンチにして〜。骨は煮込んで出汁を取って〜。皮は乾かしてパリパリにする。と何やら上機嫌だった。

 士祇「牛面ギュウメン、そのようなことをするから皆が引いているであろう。謝るのだ」

 牛面「・・・・・・モウイナイ?」

 謝るどころか他に文句言う奴は居ないかという確認をしているのだ。この場に呼ばれた民たちは恐怖で固まってしまった。

 牛面「・・・・・・ジャア、シタゴシラエ、ツヅキ、スル」

 そう言って、解体した人間だったものを引いてきた箱に詰めると厨房へと消えて行った。最後の言葉を聞き、目の前の裸の女に盛られている食事に手を付ける気を亡くした要塞を作るのに協力した民たち。

 士祇「どうした。なんだ。この肉が人間の肉だと警戒しているのか。ハッハッハッハ。そんなことあるわけないだろう。アレは、アイツの趣味。俺への暴言が許せなかっただけのこと。さぁ、食べよ。食べた後は、空になった盛られている女を好きにして良いぞ。こういうのが好きなのであろう?」

 その言葉を聞き呼ばれた民たちとは違い、兵士たちは食事を食べる速度を上げる。この後、戦闘によって死ぬかもしれないのだ。目の前にぶら下げられた女に欲情しないわけがなかった。死に直面している時、子孫を残すため男の生殖本能は高まるそうだ。民たちも、腹が空いていないわけではない。それこそ働き詰めだったのだ。ものすごくお腹が空いている。食べ始めると一瞬だった。そしてどんどんと空になり、そこら中でやり始める音が聞こえる。

 兵士A「オラァオラァ。俺のトンカチはどうだ」

 女A「あぁん。良いわ〜もっと強く打ち付けて〜」

 兵士B「死にたくねぇ死にたくねぇ」

 女B「大丈夫、死にゃしません。はよぅ私に注いでおくれやす〜」

 女たちは目をトロンとさせていて、断る人間は1人もいない。それどころか積極的に目の前の男を誘惑する。民たちは、この光景を見て、何かおかしいと感じながらも下半身が膨張するのを止められなかった。それに、この部屋には先程からずっと下半身によく効くようなお香の匂いがしている。

 士祇「流石、強制発情させる媚薬香の力は凄まじいな」

 士頌「あぁん士祇兄上のが入ってる〜。もっともっと抱きしめて〜。トロトロに溶かせて〜」

 士祇「すっかり出来上がりよって。受けばかりやらせていたおかげで、お前たちもこの匂いだけで発情するようになってしまったようだな」

 士幹「あぁん。切ないの。士祇にぃ。士祇にぃ。手で良いから。手で良いから。くださいまし〜」

 士祇「ほら。ここが良いのであろう」

 士頌「あぁん。イクイク〜ハァハァハァ、士祇兄上、今日も素敵〜」

 士幹「僕も僕もイクイク〜士祇にぃさん以外となんて考えられない〜」

 下半身から白濁液をドクドクドクと流しながら士頌は尻からも白濁液を流していた。

 士祇「ふぅ〜。やはりお前たちは最高だ。次は士幹だな」

 士幹「あふん。そんないきなり、今いったばかりなのに」

 士祇「何を言っている。男の部分がいっただけで女の部分はまだであろう」

 士幹「そんな、ダメダメ〜。穴を穿らないで〜」

 士祇「嫌々する士幹、可愛すぎる。チュルチュル」

 士幹「はぁん。唇まで啄まれて、いっちゃう。いっちゃう」

 士幹も士頌と同じように尻から白濁液を流していた。

 士祇「この辺にしといてやろう。お前たちも幸せそうだからな。どうだ楽しんでいるか?」

 兵士C「最高です士祇様。この女、憧れてた初恋の女にそっくりなんです。あんな旦那と結婚しやがって、俺の俺の想いを思いしれ」

 女C「あぁん。全然違う。こんな奥まで、旦那じゃ届かないの〜。もっともっと深く深く打ち付けて〜。私の中に貴方が消えないように刻み込んで〜」

 皆が皆、このお香でおかしくなっていた。そして、お香の効果が切れてくると我に返って、とんでもないことをしてしまったと気落ちする女たち。

 女A「この白いのって、嘘。なんで、私裸なの?」

 女B「うち、何してたんやろ?胸もアソコもベタベタや。気持ち悪いやあらしまへんか」

 女C「なんでやっちゃんと裸で寝てるの?昨日のことが思い出せない。士祇様に城まで呼ばれたことは覚えているんだけど。えっ嘘。これって、男のアレ?やっちゃんとやったの私?どうして、どうして、どうして」

 民老「なんで血溜まりがあるんじゃ。せっかくの良い夢が台無しではないか」

 民男「シオリ〜ムニャムニャ。やっと俺のものに。ムニャムニャ」

 士頌「あぁん、士祇兄上〜。もっともっと私の中の女を解放して〜ムニャムニャ」

 士幹「士祇にぃさん。士祇にぃさん。士祇にぃさんの赤ちゃんが欲しいよぅ。ムニャムニャ」

 士祇「お前が男でなかったら俺も産んで欲しいとは思うが。俺は男にしか反応せん。それも士頌と士幹にしかな。やれやれ、媚薬香とはこうも身体から抜けにくいか。次使う時は考えねばならないな。だがこれで民も兵も共犯だ。俺に逆らうことはもうできないだろう。ククク。さぁ来るがいい劉備よ。お前の最も嫌な民殺しを俺に見せてくれ。そして、壊れるがいい」

 士祇による狂気の宴。士祇は、この日起こったことを民たちに告げる。民たちが1人の男を裏切り者として各々の武器で解体したこと。その肉と骨を牛面が綺麗に片付けてくれたこと。女たちを乱暴に犯しまくったこと。このこと全て俺たちの秘密だと。これにより要塞作りの強制労働をさせられていた男たちは、兵士となるしかなかった。家族にバラされたくない弱みを士祇に握られてしまったのだから。

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