第4話 設定集 読み飛ばし可
今回は設定集です
前回同様、読まなくても話はわかりますが、読まないと分からないこともあります
設定
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世界観
アップゾーンと呼ばれる広大な樹海が点在し、それがない部分ごとに都市や文化圏が形成されている
それぞれに異なった技術のレベル、文化、支配体制などを持つが各都市の中央に位置する国際的な自由経済圏(多くは学園都市という体裁をとっている)は全ての都市の自由経済圏と密接に連携しており各都市間の技術力のバランスをとり、周辺の政治、経済においても多大な影響を持つ
経済圏関係以外の勢力は主に中世のような王政、貴族的な支配体制が多く、後述の土地や遺産を巡っての抗争を持ち前の騎士団と機体、騎体群を自慢しつつ繰り返している
経済圏としてもその方が裏から操りやすいため特に口を出すことはない
魔術や魔法がある程度科学的に解明されているが、全くその範疇から外れた"超常"や"神聖存在"などが存在する
ヘビーハイラインは元々これらの対抗策として作られたのではと一部では考えられている
いわゆる「魂」も存在し生前強い力を持ったものや特殊な処理を行った上で死亡、もしくは幽体離脱を行えば魂の状態で意思を持って物理的な影響力を持ち続けることが可能
生物や物品に取り憑くことも才能があれば可能で、完璧に意識を支配したり、知識だけを植え付けたりすることができる
(後述のコンポウザーはこれによるもの)一度知識を植え付けられると高確率で知識が子孫に遺伝していく
これとは違い『意思』を植え付ける、もしくは対象の魂に完全に同化し意思を書き換える場合があり、この改変を受けるとほとんどの場合元に戻ることはない
何かしらの対外的要因により魂の憑依に対する耐性を上げるか極めて強い精神力によりある程度押さえつけることは可能
取り憑いた者の深層意識に隠れることも可能で、その状態で生体エネルギーを吸い取ることで存在を保っている
(取り憑いた魂が悪意を持って吸わない限り生体エネルギーの吸収量は極めて少なく人体への影響はほとんどない)
テンプレな守護霊的な働きもできる
どういった状態でも魂に関われる者のことをソールキャスターと呼ぶ
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アップゾーン
世界的に分布する極めて成長の早い巨大な(80メートルほど)樹木の集まった樹海 ある程度成長した樹木は表層の何層か下を自然の炭素を吸収して繊維を強化するという性質を持ち一度増え始めると食い止めるのは極めて難しい(ヘビーアップラインを用いればその限りではない)
火にも強く特定の方法を使えば加工も可能で造船や武器の一部など様々な用途で使用される 繊維内に多量の炭素を含み燃料として使うと多量の二酸化炭素や一酸化炭素が発生し環境的、身体的な負荷が大きい さらに燃えにくいため燃料としてはまったく適していない
塩分に弱く海には進出できないため都市は海岸線に置かれる場合が多い 加えて苗の段階では対処が容易で種が作られ落ちる時期に塩分を多く含んだ水を撒くことで進出を抑えることが出来る 内陸部にある都市は主にこれを行い土地を守っている 広大な土地を持つ内陸国に共通することとして古代文明の残した土地の保全装置が点在する土地を多く保有しており戦の原因は多くはこの所有権争いである
加えて樹海にはこの樹木を主食とする虫や木に生えたカビやキノコを基盤に地域別の多様な生態系があり大型の動物(いわゆるモンスター)が多く生息し、時に人里まで降りてくる場合がある
この虫やカビ、キノコの作用により樹海全体が毒化しておりここに住む生物はそれに対する耐性を持っている
人間(種族差あり)は専用の抗体を注射するか薬を服用すればある程度の期間、防護措置なしで樹海深部で活動可能
一部の樹海内で暮らす人間種の部族は生まれつき耐性をもち樹海内部の事情に詳しいため出稼ぎに行っても基本樹海関係の仕事につくことがほとんど
樹海の深部には太古に埋もれた古代文明の遺産や遺跡の数々が存在しこれの所有権をめぐってもたびたび勢力同士の抗争が起こる
これを防ぐため樹海遺産保護団体などと連携し対応を行うことも特異事態対策事務所の仕事である
樹海の地下には樹木の根により形成された洞窟が途方もない面積に広がっており特異な生物、資源が多く眠る
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特異事態対策事務所
各連邦教育会(自由経済圏の隠れ蓑)により直々に選び抜かれた代表者が自らメンバーをスカウトしあらゆる依頼に対しての報酬によって活動する組織(最低限の活動費は本部から支給される) 個人IDを持っていれば基本誰でも依頼が可能 依頼料は交渉制で依頼に失敗するなどした場合は賠償金も発生する
名前から現れるように主に警察などでは対処できない強力な、もしくは霊的、超常的な存在による事態に対処するのが主な目的 これに加え世間的な影響力が極めて高い人物や物に対する護衛や調査、保護を行う これらは基本警察、依頼に失敗したハンター、そのハンターが通うギルド、遺物の調査保護団体、大型イベントの主催者など現場単位での依頼である場合と、非常に急を要する時の特態所(特異事態対策事務所)本部や連邦教育会からの直接依頼の場合があり、このどちらも成功報酬などが非常に大きい しかしそういった重要な依頼を回してもらえるかはその事務所の全体的な依頼の成功実績や周囲からの評判、そこに所属する所員の依頼に対する適正など多面的に判断される
普段は一般から少し価格が高い便利屋ぐらいな感覚で利用されている 一部の大型事務所や特異な例を除いては貴重な収入源であると同時に(事務所のある)地元にパイプを作り有事の際に対応する上で重要なものである
これとは別に、本部の掲げる理念に(建前)的には地元の問題を解決する中で日常の少しの歪みを見つけ対処することにより更なる大きな問題への間接的な干渉と抑止といった効果を期待してのことらしい 実のところは前述の通り小規模事務所の稼ぎを作るためである
しかしこれによって実際に国家を揺るがすほどの大混乱が回避された例がいくつかあり案外馬鹿にできない部分も確かにある
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種族
あらゆる人型種族が存在し地域によって全体的に共存していたり差別しあっていたりする しかし差別する場合はお互いが離れて暮らしていることがほとんどのため大した衝突はない
ほとんどに共通した特徴として寿命が長く、あまりに長い種族を除いた平均として360年ほどである 加えて細胞が高い適応力を持っており異なる種族でも輸血が可能 皮膚や内臓、骨などの複雑なものは相性はあるが同種族ならある程度許容できる
長い歴史の中でほとんどのアルコールや麻薬に耐性ができており清涼飲料やお香として広く使われている しかし(しっかりと酔う)酒や特殊な毒素を含む合成麻薬、武器などに用いる強力な毒は存在する
種族や住む場所によって異なるが妊娠する確率が全体として低く、加えて胎児の段階で持ち前の細胞の柔軟性を使い免疫機能が発達しすぎているためあらゆるアレルギーを患う可能性を持ち生まれた後そのまま死亡するケースも珍しくない これに長寿であることが合わさり出産を急ぐ者が少なく全体として盛んに個体数が増えることはない 平均して約45歳ごろから妊娠が可能(個人差が大きい)
例外として王族や貴族では寿命が長いためその間の権力闘争の頻度が高く、そのためか子供も多く加えて代替わりも早い 王族に特殊個体が生まれる確率が高いのは遺伝子が濃いことに加え多くの代替わりによって単純に引き当てる確率が上がっているだけともされる
種族により差異はあるが生まれつき身体機能的な個性として魔法を使える個体が確率的に生まれる(ボーウンキャスターと呼ばれる) ボーウンキャスターは極端な身体のスペックを持ち、極めて病弱、極めて平均的な一般人と同等、極めて超人的(ウォーキャスターと同等)のどれかとして生まれる
生まれつき持つ魔法(ギフトマジック)の使用の可能になる年代は個人差があり
片方の親がボーウンキャスターの場合、一般家庭と比べて多少遺伝する確率が上がる 両方がボーウンキャスターであれば25%程の確率になる それに加えさらに極めて低い確率で魔法以外に要素を持って生まれる場合もあり、最も多いものはカンプデザインドである
ボーウンキャスターの特徴としてほとんどの魔術に高い適性を持つかほとんどの魔術が使えないかの2択であることが挙げられる これは生まれつき使える魔法の複雑さに関係があるのではと言われているが高名な魔術師達がボーウンキャスターの割合が高いことを考えれば一概にそうとも言えない つまりよくわからないがとにかくこの2択になるのである
ボーンキャスターの他に生まれつきなものとして"超常"や"神聖存在"に対して対抗しうる能力や適性を持ったものが存在し、確認されれば直ちにシンクキャスターかカンプデザインドの最高ランクを付与されそれに特化したあらゆる訓練を受ける(ほぼ強制的)
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レイヤーヒューマンと呼ばれる合成生物が存在する 人型以外の知能が低いいわゆる魔獣やそれを使役する使い魔といった動物型がほとんどでそれらはレイヤーアニマルと呼ばれる
主に交配による品種改良や魔術的な合成、化学的な(遺伝子などをいじる)処置などによって作られる
人型はアニマルと違い知能が(個体差はあるが)高く長寿である(この世界で見ても長寿であるため寿命は千数百年になることもある)
それと同時に非常に高い身体能力、生命力や、種族別に備わる能力、特徴が異常に高いレベルで発現する
生殖能力を持ち太古に逃げ出した個体が数を増やし世界的に新しい種族として分布している例もある しかし適切な処置なしで交配や生殖が続いた場合遺伝子が薄まっていき、生まれてくる子供の身体スペックが年々落ちていく だが確率的にその年代に合わない濃い遺伝子を持った特殊個体が生まれ、その個体から数を増やすことで平均を引き上げバランスをとっている
他の種族とバランスを取るためか始祖から数代後や特殊個体から生まれる個体は寿命がその年代の他種族の平均に近いものになる
特殊個体は生まれながらに(例外あり)体制に対して反発する気質が強く、自分を捕らえたり研究しようとする者にどういった勢力であろうと余程のことがなければ従わず、種族にとっても非常に重要な個体であり王族などであれば婿に向かい入れようとしたがるが、もし強制すれば全体にとってどれほどの被害が出るか理解しているため基本的に強引なことはしない(強引なことはしないだけであらゆる手を使って外堀を埋めたり懐柔しようと常に各察している)
広く血筋を広げるための本能によるものか一般的な出自の者と結ばれることが多い(あくまで多いというだけでもちろん例外はある)
優秀な子孫を残すための生物的な本能により異性によくモテる といってもナンパの成功率が高い、よく逆ナンされる、キャバクラや風俗で気に入られる程度のもので長期間付き合ったり結婚がどうとかといったものはその限りではない
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カンプデザインド
カンプデザインドと呼ばれる身体機能が異常に優れた個体が低い確率で生まれる 反射機能は音速を軽く超え耐久力も高い(後の特徴はほぼボーウンキャスターやレイヤーヒューマンの特殊個体と同じ)主に騎士、傭兵として重宝される あらゆることに対して高い学習能力を発揮し政治の舞台にもたびたび現れる 生まれた後カンプデザインドと判明すれば直ちにID登録に類する何かしらの登録をし、最寄りの専門機関に成人までの養育や学校や職の斡旋などの支援を受けることができる(という建前の監視ではあるが一般家庭がカンプデザインドを産んだ場合あらゆる厄介事が着いて回るのでこの監視に甘んじている方が何かと親や子供双方にとって思いの外安心ではある 実際にここ千数百年これに対して大規模な反対活動などは起こっていない)
カンプデザインドは就職や、その他の活動に対して一般人をその強力すぎる力から権利を守るために制限されており多くは傭兵、騎士、ギルドの斡旋する依頼を行うハンター、土木系 家が裕福な場合はその学習能力を活かし政治もしくは一般カンプデザインドの仕事先の経営者をすることが多い 一般人を攻撃した場合には重い罰則が課せられ、罰則を免れても特殊な烙印が押されさまざまな公共サービスを制限される カンプデザインドは電車や公衆トイレ、スーパーマーケット、ネット、ハローワーク的な仕事の紹介などあらゆる公共サービスを前述の登録を行った上で発行されるIDカードを所持していなければ受けることができずこれの停止は非常に深刻なものである(烙印持ちはヘルキャスト、地獄へ生活を投げ捨てた者と呼ばれる)
生後に個体登録をしていない者も存在し主にスラムやヤクザ組織に在籍し汚れ仕事や傭兵、違法なハンター業を行っている IDカードがなく公共サービスが受けられないため何かしらの組織などに身を寄せることが前提であり余程のやり手でなければ鉄砲玉扱いで使い潰されることが多い
そういった者達向けに、IDを交付する役所が法外な値段で「正式な偽ID」を売っている ブラックマーケット市場でもある程度手に入る これらはヘルキャストや未登録者以外にも大物カンプデザインドなど立場ある者からも需要があり長期間の修行や慰安の旅にでる場合は三枚から四枚買うのが常識である
戦闘力に対してのランク分けがある
ランク1 平均的な見習いや新人レベル
ランク2 ランク1 において成長が認められた者
ランク3 ランク2において成長が認められた者 ほとんどのウォーキャスターはこのランク
ランク4 1人でランク2中隊と同等
ランク5 戦術級
ランク6 数人で戦略級と同等
ランク7 戦略級
ランク8 ランク6か7において成果を上げたものに付与される
ランク9 現在の最高位 所属する国の騎士団などの統率権を持つ役職の者に付与される
ランク10(ブラッドアームズ、またはアームズとも呼ばれる) 対神聖存在部隊専用の階級 ランク5以上であれば対神聖に優れていれば付与される 常にランク6以上の待遇をうけ対神聖の作戦時に実質的な意思決定を行う 一般に対しての露出は極めて少なく普段はランク6以上の者の従者や付き人、居候として過ごしている
ブラッドアームズとは、部隊創設初となる神聖存在との戦闘後にある隊員が神聖存在から浴びた血の汚れが一生消えなかったことに由来する
一般には知られていないがカンプデザインドは何度か滅んだ過去の歴史の内のどれかで作られたレイヤーヒューマンである すでに世界中全ての生物に遺伝子が行き渡っているため前述のように一般家庭からと突然生まれる しかしレイヤーヒューマンに対してはいまだにあらゆる意見や派閥が存在し、自分たちを含めた生物全てがレイヤーヒューマンであると知れ渡れば世界的なパニックは避けられないためごく一部でのみが知り得る情報とされている
カンプデザインド同士の戦闘において銃などの飛び道具は基本避けられ意味がないため剣や刀、槍などの近接武器に対する制作技術、流派が発達しており、騎士になりたい場合は高校か大学を卒業すれば就職前に最短で5年、最長で10年ほど有名な剣豪などに弟子入りすることが一般的 余程気に入られればそのまま道場に止まる場合もあり新入りの弟子達の憧れの的になる
基本的に先天的な体質であるが、全ての人間はカンプデザインドの要素(遺伝子)を持っているためある程度の才能と修行により後天的にカンプデザインドとなることがある
その場合にも登録は必要であるが主に修行に専念しすぎた世捨て人がなることがほとんどのためあまり行われない
中には修行なしで、普通のカンプデザインドよりも成長してから発現することもあり、その場合平均的なカンプデザインドよりも優れたスペックを持つことが多い
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ギャグ補正
完全に先天性の才能として極めて不条理な事態をノリにろって引き起こすことができる人間が存在する
科学や魔法では一切説明がつかない「超常」の一つに数えられる
この能力が発現した者を「ギャグの人」などと呼ぶ
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資源
非常に高い硬度、密度、生産性を持ち加工も容易、加えて特定の方法を使えば多量のエネルギーを発生させる金属(ブラックジャックポットメタル=BJPメタル 基本略称が使われていて正式名称で呼ばれることは少なく、さらに略してメタルと呼ぶこともある)を武器などの生産やエネルギーなどほぼ全ての消費行動に対しての資源としている
厳密には後述の特性により特定の発電所で電気エネルギーに変換し、それを各施設、家庭へ送電しそれでバッテリーを充電してから使用する
一見金属のようであるが実はカビやウイルスのような特性を持ったナノマシンである
人類にとって非常に用益であるが毒性があり人体や環境に対する影響が著しい
原石などを砕いた時などに発生する純度の高い粉末などを多く摂取すると感染し個体差があるが基本的に致死率は100% 治療は不可能ではないが極めて困難
(接触時少量であれば免疫で対処することが出来る 薬で抵抗をあげることも可能)
感染した場合徐々に身体がBJPメタルに置き換わり末期患者にもなると体表の上にも結晶が出来始め死亡すると同時に高濃度の粒子を吹き出し周囲を汚染する
感染者から人へ空気感染する確率は極めて低いが基本誰も近付きたからず孤立する傾向が高い(空気感染はしないが性行や血液、肉や骨などと接種すれば高確率で感染する) その場合人知れず結晶化し知らずに近づいた者から更なる感染が広がる恐れがあり感染が発覚すれば直ちに最寄りの行政機関へ届出をしIDカードの更新を行わなければならない しかし前述の理由により進んで知らせる者は少ない
感染者は初期段階で体内にメタルが適応する作用で毛や皮膚が少し赤みがかり身体能力の向上が見らる 加えてメタルからのエネルギーの要求に応えるため食欲が強く増進される
中期では瞳にも変化が現れ水晶体が頑強になる 筋繊維や骨、その他器官、細胞にもメタルが浸透し強度が急激に高くなる 体内に適応するため一部が軟化しており関節や筋肉の動きは阻害されずむしろ良くなる この時期にメタルに適応し共生関係になることが出来る個体が極めて低確率で存在する
(適応者、グールキャップもしくは単純にメタルマンと呼ばれる)
怪我をした場合傷ついた組織の隙間にメタルが溜まり傷口からメタルの結晶が形成される この結晶は自然の鉱床からの物と同様の純度、性質を持つ それが砕ければ傷跡が残らず治癒する 治る前にある程度根本に近い部分から折れてしまえばまた生えてくる 栄養を多く摂ると生える速度が上がる
適応者になり完全に瞳が赤くなればそこから症状が進行することはない 他へ感染することもなくなり自分(メタル含む)以外のメタルや他の金属をある程度操ることもでき、普通の食事に加えメタルや他金属の吸収や感染者の捕食によって栄養を得ることが出来る さらに心臓の下あたりに天然の小型エネルギー機関が形成されそれを利用してエネルギーを得たりメタルや他金属で作成した武器へのエネルギー補給の供給源となる 加えて感覚が鋭敏になり味覚も多少変化し、痛覚はほとんど無くなる
適応者になり、正式に認定されればIDカードの書き換えができる しかし適応者はメタル病(前述の病気の俗称)研究の貴重なサンプルのためそれなりの人体実験やサンプル採取を行い生き残ることができたらの場合である その過程で反抗されることも考えられるが基本的にIDカードの更新による公共サービスの充実が優先されるためギリギリまで耐えいざ危険を感じ反抗しようとしてもすでに手遅れの場合が多いため実質的に穏やかに行われる
適応者に対しては絶対数が少ないため一般にはあまり理解が進んでおらずただの感染者とみなされる場合が多い 適応者を神聖化する宗教団体も存在する こういった宗教団体を含め基本的に優秀な戦闘力もつ適応者に目をつけ人為的に感染させ適応者を見つける、もしくは適合できる素体を一から作ろうとする者達も存在する
適応した場合も届出を出さずに違法な仕事を始める者もおりその場合は未登録のウォーキャスターやヘルキャストと同格の扱いとなる
単純な戦闘力はカンプデザインドに劣るが耐久性では凌ぎボディガードとしても重宝される 適応者でなくとも耐久力は高いことに目をつけ浮浪者や借金持ちに無理やり感染させ抗争などの際に弾除けとして使用する例もある
感染体を用いれば多量のメタルを産出できるため上記のような例が後をたたない
メタルは多量のエネルギーを蓄えることができ、メタル内で増幅させることが可能 それを一定の方法で扱うとこで膨大なエネルギーを取り出す、もしくは生み出すための触媒として使用できる エネルギーの伝達に極めて優れ軍用機用エンジンの部品にも使用される
一つ一つが精神感応素材としての機能も持ち電磁機器用ジャミングでは防げない通信網を形成することも可能
精神感応素材という特性を活かし粉末状のメタルを噴出することで魔術の行使を妨害したり単純にバリアとしての使用も可能 装甲の表面に塗り込む、または他の金属と合金化させれば魔術攻撃や後述の活用法により電磁攻撃やレーザー兵器などを防御する能力が格段に上がる
メタルのエネルギーの凝縮と放出の特性を使い単純な粉を撒くだけのバリアでなくエネルギーフィールドを形成、使い方次第で物体を浮遊させることもできる
採掘は技術が進歩していなかった時代には主に罪人が使われ、現在は機動兵器(ライン)から転用した作業用ラインを使いそれほど珍しくもない職業になっている
地中のマグマや静電気などからエネルギーを得ており自己増殖する
何故か人間種のみに感染した場合攻撃的な反応をとり、その宿主を解析し単体のみで小規模な進化を行う
通常の動物やモンスターには感染しても自然消滅するか適合する個体であれば身体機能の強化だけを行う
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BJPメタルの出自
本編開始時の時代の4つほど前に滅んだ古代文明の開発した医療、エネルギー生産、資源開発などあらゆる分野においてその構造を自ら変化さ対応するナノマシンであり、これを使用し繁栄の限りを尽くした そしてある時期突然全体のある程度の技術やアイテム、メッセージを遺跡や遺物、遺言として残し消え去った
ヘビーアップライン(当時は他の呼び名があった)の初期のものが開発されたのはこの時期で、後の文明でもこれを発掘し解析、開発を行い本編時でも全ての戦闘メカの頂点に存在する 本来はどういった用途で作られたのか全くの謎で、スペック的にも記録から読み取れることからも明らかに国や人間ではなくさらに強力なモノに対しての兵器?と考えられる
しかし文明を追うごとに技術の喪失などにより少しずつ弱体化している
(後述の者達により何らかの理由で意図的に弱体化させられるている可能性もある)
これら(ヘビーアップラインなどを含む遺跡群や遺物群など)をラフレシアンアイテムと呼ぶ
(=貴重で魅力的だがそれはそれとして非常に臭いラフレシアから名前を取っている
それは一部のものしか扱えず一部の者しか価値を見出せないという意味を持つ)
他に単純にオーパーツやアーティファクト、遺産、遺物、遺跡などと呼ぶ場合もある
この文明と次の文明の間あたりにアップゾーンが出現した
次とその次(カンプデザインドはこの辺りの時期に発生した)の文明もメタルを発掘、研究し同じように使用し同じような物を残し消えた
(ここまでは遺跡内のデータに断片的にしか残っていないがこれより先はある程度記録が残っている)
その次の文明もある時期まで以前のように使用していたがある時期よりメタルを戦闘目的に表立って使用し始め、それに適したメカ、機動兵器を発展させまたも栄えた
その後記録によればある時期より戦争がパタリと止みこの代の文明で次の文明を見守り導くのは終わりにする という方針を固め、またもそこで文明が途切れる
そして現在の文明が始まり本編開始時まで前半(後で解説)4000年と、そこから現在まで2600年程続いている
これは他の文明より明らかに長い値で、記録に残る"文明を見守り導く物達"が何らかの理由でこれまでの文明の繁栄と衰退を故意に早やめていたと考えらる
加えて本編時の文明は以前の文明よりあらゆる面での発展のスピードが低いことからも、やはり歴代の文明は人為的にそうなっていたという裏付けとされている
文明を終わらせる意図は謎であるが、記録からわかることとして以前の人間種は種族の分類数が少なく、寿命が短く薬物や毒、病気への耐性、単純な身体の強度などの面で現在の人間種に劣っていたとされ、レイヤーヒューマンやアニマルの予想される開発された年代からも、人類種そのものを進歩させるための様々なアプローチが行われていたと考えられる
現文明は記録が残っている範囲では中世一歩手前ほどの世界観が突然始まりそこから文明が成熟しだしエネルギーや資源問題が露見しはじめた頃と同時期にメタルが発見される すぐさま研究開発が進められ以前と同じようにまたも事態が進んでいく中メタル病の蔓延を止めることができず文明崩壊寸前まで衰退しかけ、それまで無秩序だったメタル使用を厳格化しどうにか勢いを立て直した
しかしこのままではまたも同じようなことが繰り返されると考えた文明(前半)人は、エネルギーや資源問題の盛んな時期にあらゆる持続の可能性を探るため行われた VRゲームなどにより精神病になった者達に前時代的生活を送らせ持続の可能性を探すと同時に以前の文明で使用されていたとされる魔術の開発をさせる という試行の一つに目をつけ、この者達のなかで形成された中世ファンタジー的世界観をうまく現社会の中に上書きさせ一度文明を後退させ、一部の知識、技術をそこへ放出していくことでメタルの使用をなるべく抑えつつその使用法、発展を全て管理
しようとしたのである
この"知識、技術により管理する物達"がカモフラージュとしてとっているのが 自由経済圏(学園都市)という体制である
後半の現文明では全体的な技術レベルとして、とてもわかりやすく例えるなら某有名ギャグ侍漫画 銀○ のような具合で一部高度な技術を有しつつもビルなどが立ち並ぶのは経済圏やその近辺のみ、少し離れると中世的世界観を未だ保っている
中には逆にその中世的世界観に合わせ外装をビルなどでなく城やレンガ作りの建物で構成された経済圏も存在する(最近ではこちらの傾向が強くなりつつある)
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上記のように現文明以前から強い影響力を持つ者達やそれらに関わる全ての人物の事を『デトネーター』と呼び、デトネーターに起因する事象、物品、技術などをまとめて『デトネーション』と呼ばれる
「デトネーションが起こる」「デトネーションする」といったふうに使われる
物の場合は『Dーアイテム』と呼ばれる
魔法の場合は『デトネーション級の〜〜』などと呼ばれる
デトネーネーターに関わり深い家系は高い確率でミドルネームに『DN』を持つ
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魔術(魔法)
第一文明(BJPメタルを開発した文明)よりも以前から使われていた体術 第一文明時代にはメカニズムのほとんどが解明され科学的に再現、発展が可能になっていたとされる
他の技術と同様に文明と共に滅び、次の文明人により再発見を繰り返し、質も少しずつ落ちている
主な流れとして、本来の術として使う者達を分析、科学的な見解により再現、発展といったようにされる
現第五文明では異なり 遺跡やボーウンキャスターを解析、科学的見解により再現、←これを元に"体術"としてさらに発展、研究となっており研究の途中に一度天然の使い手を挟むことでそこからさらなる発展を狙っている
しかし現段階では以前の文明のレベルには遠く及ばない
この世界では全ての物質(元素など)には特定の振動数がありそれを改変することで物体の性質を変えたり別の物体同士を融合させることが可能
現在(第五文明)で科学的に理解できた範囲では、魔術とは生体や物体から放たれる特定の脳波(いわゆる念動力)により生体内や自然の空気中に存在する伝導物質(魔素と呼ばれる)に作用し指定の物体内の振動数を変化させ、状態を変容させるものとされている
そしてこの理屈で説明できないものを魔法と分類する
つまり科学での再現は氷を金やダイヤにすることは可能であるが何もない真空の状態から何かを生み出したり精神に作用した後身体に影響を与えるなどは再現はできても解析はできない
しかし精神系魔法は使用時に発生する周囲の電磁的な変化を解析し再現することである程度は科学的に置き換えることが可能
科学的に原理の説明がつかないものでも、使用時の使用者から発せられる念動力の周波数や周囲の電磁的な変化を端末に記録し、そこから出力することで再現だけを行うことは可能
魔素は自然界のものと、体内で呼吸により合成されるものがありどちらもほとんど性質に違いはない しかし体内のものは体力や体質、才能、精神力によって量や質が変わる
急激に消耗した状態で無理な分泌を行えば、内臓などの体内の器官の機能不全やホルモンバランスの急激な悪化がおこる さらに行えばが最悪死ぬ
質が高いほど対象への伝達速度が安定し魔術を効率よく使用可能であり、実質的に魔術の使用者としての質が高いと言える
基本的に魔素が多い方が優秀に思われるが、この場合ある程度の部分で頭打ちになることが多く、そもそもの魔素の発生源である呼吸を極めたり魔術の行使に必要な強力なイメージや精神力を鍛えた方が思いの外後々の伸び代が大きい
呪文やその他の動作は自身の脳にその術に合った念動力を発せさせるために極限まで簡略化した、いわば武術で言う型である 型とはあらゆる戦闘に対しての回答を繋げ、簡略化し、そこから必要に応じた動きを取り出し対応するためのものであり、まさにこれと同一であると言える
魔術の使用の適性に関しては種族間の差が激しい 出身地や育った地理的要因、その他身体的、精神的環境によっても大きく変化する
シンクキャスターから生まれた個体はシンクキャスターへの適性が高い場合が比較的多く両方の親がシンクキャスターの場合、親のよく使う、もしくは得意な魔法(もしくは魔術)の特性を合わせ持ったギフトマジックを持ったボーウンキャスターが生まれる事があるため、優秀なシンクキャスターはあらゆる勢力にとって非常に有用な人材である。
ある程度優秀というだけでも年齢、性別に関係なく誘拐などの対象となりクローンの作成や個体厳選用の素材とされる事例が後をたたない
(クローンだからといって必ずしも特性を引き継ぐわけではないが多少確率は上がるとされている)
脳に魔法使用のメカニズムがあるため(呼吸による魔素は外部から供給可)脳の必要な部分と生殖器官だけを生命維持させ瓶詰めにした状態で取引される場合もある
物品に持続的な魔術や魔法の効果を持たせたものが存在する これは単純にマジックアイテムと呼ばれる
科学的にはなぜそうなっているのか説明がつかないため、魔術を付与されていてもアイテム自体や、アイテムに効果を付与する行為は魔法と分類される
魔術や魔法を公の場で使用を許可するライセンスを持った者をまとめて
シンクキャスター(考えを投げる=イメージを示す者)
と呼び、ライセンス取得に必要な勉学的な能力が高く、就職先での待遇なども良いため進学校の上位の成績を持つ者はこぞって希望する
機械的な中継機を使い遠距離の対象を狙うことも可能
使用には多少の勉学に対する心得(この世界基準なのでそれなりに高い)が必要であるため一般にはそこまで普及していない しかし少ないというだけで簡単な魔術や魔法であれば使うものはそれなりにいる ローカルキャスターと呼ぶ 侮辱的な意味を込めて縮めてローカルとだけ呼ぶ場合もある
(シンクキャスターからはバカにされがちだが生活に密接した術をつかっているローカルキャスターの方がある意味優れているとも言える)
機動兵器(ライン)の部品などにもマジックアイテムが使われており、主にエネルギーや情報の伝達、スラスターやブースター類などで特定の状態では高い性能を発揮する
マジックアイテムの使用を前提にされた機体も存在する
戦闘においてのランク分けがある
ランク1 平均的
ランク2 特定の状態で訓練された小隊規模の戦力
ランク3 一人で一個中隊規模の戦力
ランク4 カンプデザインド1人と同等
ランク5 戦術級 カンプデザインド部隊と同等
ランク6 特定の条件下で戦術級を上回る
ランク7 あらゆる状況で戦略的な戦闘力
ランク8 ランク6か7で大きな成果を出した者
ランク9 他のランクより飛び抜けた能力を持ちキャスターの階級において最も高い階級 作戦行動を行う場合実質的な意思決定を行う
ランク10 対神聖の専門部隊用の階級 ランク1から9までのどこの実力であっても適性があれば付与され、常にランク7以上の待遇を受ける どういった勢力からの強制も受けずランク7以上の者の従者や弟子、居候として普段は行動を共にしている 任務時はランク9と同等の権限を持ち実質的な意思決定を行う 一般への露出は極めて少なく神聖以外へ対しての実力が低い者もいるため、その物達を守るためとされている
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機動兵器 ウォーライン
(ライディングインジェクション 対メタル装備でもあると同時に武器にメタルを使用するため「乗り込む注射機」を略してラインと呼ぶ)
メタルの粉末を吸い込まないための重密度甲冑から発展した機動兵器
第一文明の時代から誕生し他の技術と同じ歴史を持つ
現文明(後半)ではある時期までは様々なタイプが存在したがあまりに細分化しすぎたため全体的な(ある程度の)規格の統一と、機体サイズや機能による名称の分類がなされた
基本的に軍用であるが民間にも警備用や作業用、コレクター向けなどそれなりに普及している
価格もピンキリで最低クラスのボーダーラインなどは少し高めな自動車ほどの価格である
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ボーダー ライン
機体サイズや性能、コスト的に最も低クラスのもの しかし他のラインより圧倒的にコストがかからないため相当な数が生産され稼働している
機体サイズが3から5メートルのものがこれに分類される
開発、生産、扱いが比較的容易なため様々な機種が存在する
機体数、コスト、サイズの面からどのような状況でも使用でき他のラインに比べ圧倒的な汎用性と使用率を誇る
閉所での行動にも向くため各勢力の特殊部隊などに歩兵用装備としてパワードスーツのように扱われる
基本的に関節は電気式のモーター制御で、一部に油圧式を採用したものも存在する
多くの場合足や腰に車輪が搭載されておりそれにより高速移動が可能
装甲は機動性を保つため必要最低限しか確保されておらず歩兵用の重機関銃などでも充分撃破可能
操作系は極めて簡略化がされており自作のプログラムを事前に収めておく「タスクメモリ」を挿入することにより動きを個々にカスタマイズ可能 小型のフロッピーディスクの形をしており戦闘中に追加したり組み替えることが可能
挿入可能なスロット数は機体のタイプにより決まっておりスロット数の変更には大規模な改修が必要
このメモリと単純な操作系により訓練期間が非常に短くあらゆる勢力で最もポピュラーな兵器である
大規模なイクサでは主に物資の輸送、歩兵の兵装に用いられ、敵軍との戦闘では基本先頭のハイラインに続き、ハイラインが取りこぼした敵の処理や後方の味方の盾になる
(あくまでも基本的な運用法であり全ての場合にこのように扱うとは限らない)
バッテリー稼働と非常時用直接メタル発電装置を持ち、後者の動力を持つことと装甲の薄さのため機体中枢への攻撃に非常に弱い 仮に機体が爆発した場合、流出したメタルに溜め込まれたエネルギーとバッテリーからの漏電の反応により発生する電撃と急性メタル汚染によりパイロットは死亡する しかし少量のため機体外に漏れ出た場合は空気中で霧散する ある程度機体から距離があれば感染はしない
民間機には非常用メタル発電装置は搭載されていない
初期(第五文明後半時)の頃は重密度装甲に車輪などをつけて機動力を上げたことにはじまり、次第にさらなる装甲化と機動力強化、攻撃力の強化が行われ現在の全てラインの基礎となった(と言っても前文明人の技術的操作があったのは確かである)
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ロー ライン
ボーダーラインの上位互換とされる しかしボーダーラインよりあらゆる面で機動力に劣る(民間の警備用や作業用としての使用には不向き)
ボーダーラインの次に機体数が多く、イクサ時にはボーダーラインの後方から続き戦線が安定ししだした時点で先頭へ機動力を活かし移動し突撃する(あくまでも基本の運用方であり全ての場合でこの通りに扱うとは限らない)
他の特徴はボーダーラインとほぼ同じであるが、機体サイズがボーダーラインより大型のため比較的多くの機能を搭載可能
民間には鉱山や伐採など大規模な作業を行う場合は使用される
操作系はボーダーラインと同様のものと、四肢と脳波の動きをトレースするものが存在する(コスト的に基本は前者がほとんど)
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ハイ ライン
イクサの中心的な役割を果たす大型機動兵器
機体サイズは10メートル以上
小規模なイクサではハイラインの数、能力で勝敗が左右されるためコストに関してある程度度外視される傾向がある
駆動系は油圧式、モーター駆動式、メタル発電装置の3タイプがある(実験機や特殊な機体には例外的な物が搭載される場合もある)
主に各国家の騎士団や勢力の奥の手として使用されるため機体外見がある程度騎士的になる傾向がある
一般で所有されることはほぼない(企業の本社ビルや大型ヤクザ組織はその限りではない)
基本的に騎士が初めて乗るラインの機種で、操作系はボーダーやローを基本にしつつヘビーハイラインへ素早く慣れるため脳波トレースと相手機体の行動予測の演算、それを素早く機体の挙動に反映させることが重視されたセッティングがされているため扱いにはある程度の練度が要求される
基本的に銃弾やエネルギー弾などの武器は回避することが可能なため極近距離向けの火器と剣やランスなどの物理攻撃が主体になる
特殊なタイプとして強力なシンクキャスターが乗り込み魔術攻撃を主体として行う物もある
主に中遠距離の支援機か、逆に剣術と合わせて突撃型かの2タイプがある
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ヘビー ハイ ライン
主にイクサの重要な局面に用いられる決戦兵器
性能やコストなどあらゆる面でまさに"ヘビー"であり単騎だけでも非常に強力であるが部隊運用を行えば戦略的な戦闘力を発揮するため使用法や投入のタイミングには非常に敏感になる必要がある
多くは前文明の遺産を解析し、そこから得られたデータを元に製造されている 開発には極めて高い技術、知識、加えてもはや超能力と言えるほどの新騎体レイアウトにおける完成予想図を直感的に見極める才能(コンポウザー)が必要とされる
前時代の遺産に頼らず一から設計する場合にはさらに高いレベルのコンポウザーが必要である(ちなみにソールキャスターについての記述にあるように双方には強い関係性があるためコンポウザーはソールキャスターの適性が極めて高い)
アップゾーンの伐採作業に用いられる場合がある
大規模なイクサに主に投入されヘビーハイラインの保有数の多い方が基本的に勝利する
イクサにおいては、まずヘビー以下の機体群が戦闘を行いその間に互いの戦力、ヘビーの保有状況などの情報を収集しつつ、それに合わせた妨害を行い 押し切れそうであればヘビーハイラインを投入、敵が圧倒的有利であれば何か策を講じるか撤退かのどれかを行う
あまりに騎体スペックが高いため並の人間には決して扱えず 必ずカンプデザインドが搭乗する
歩くだけで音速を遥かに超え、剣を振るえば、使い手にもよるが斬撃が飛ぶ(剣撃の衝撃が大気に伝わり大気の振動数を変動させながら突き進むため)
街中で走りまわるだけで竜巻などの自然災害が通った後のようになる程のパワーを持つためどういった勢力でも余程のことがなければ使用されることはない
ハイパーメタルジェネレーターを搭載し、莫大なエネルギーを生成可能 稼働時はジェネレーターからのエネルギー供給が消費量より多いため、余剰エネルギーによりメタルの増殖が可能で理論上は半永久的に稼働可能 しかし戦闘時などのエネルギーを大量に消費する場合には生成が追いつかずエネルギー不足に陥り機能停止する場合がある
しばらく放置するか、多量のエネルギーを送り込めば再起動可能
可動部にはモーター系とピストン系、電磁的なフィールドを用いるスイング関節系、例外的な特殊系が存在する
各部の可動を妨げないよう肩部装甲やスカートアーマーなどは副腕で支えられている
人体の動きを極限まで再現するために特化した騎体構造を持つため、何らかの不具合を持つ状態で稼働させ続ければ騎体各部にまで不具合が伝達し、突然機能不全または騎体そのものが使用不能になることがある
加えて、人体の動きをトレースするためのマシーンという特徴のため騎体完成時にはすでにフレームや関節構造のセッティングはほぼ完璧になっており後から改修を行うことは余程のことがなければありえない
動きの再現は行うが必ずしも人体と同じバランスのシルエットとは限らず特異な機構を搭載したものも数多く存在する
装甲にはほぼすべての機体にハイパーBJPメタル装甲(ハイパーキチン鋼材とBJPメタルの合金)が使われ、表面は数十層にもなるBJPメタルコートが行われており、並の兵器や魔術では傷は一つつかない 加えて騎体の莫大なエネルギー生成量によりメタルを増殖させ、ある程度の自己修復が可能
ヘビーハイライン同士の戦闘では銃などの飛び道具ではまず回避されるため基本的に剣や刀、槍などの近接武器を装備する
特にスパークベース(ベースのような独特な稼働音が鳴るためこう呼ばれる)という近接武器が最も強力とされ、騎体のエネルギーを直接送り刀身に纏わせ近づけただけで装甲を電気分解させることが可能(パーツオープナー) しかし莫大な電力を一瞬で消費するため大出力の騎体にのみ搭載可能 加えて使用可能時間は2秒と短く、一度使うと0.5秒のチャージが必要 連続使用時間が2秒を過ぎると刀身が溶けることに加えスパークベースにエネルギーを送るチューブから機体本体へもエネルギーの逆流がおこり即座に機能停止する 仮にスパークベースのみの破損であってもあまりの電力消費によりしばらくの間騎体がアイドリング状態になりまともな戦闘が不可能になる
スパークベースの形状はそれぞれで、基本のサーベル型、パーツオープナーだけを狙うスピア型、通常時の戦闘力を重視した重太刀型、重太刀型と違うアプローチをしたランス型など他にも数種類存在する
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ヘビーハイラインは、その圧倒的なスペック、スピードにより処理しなければならない情報があまりに多くパイロット1人では間に合わないため演算用メカ生体
「エフェクターインタープレイ」をコパイロットとして用いる
個々のETIP(エフェクターインタープレイ)は個性とある程度の自我を持ち搭乗者との相性も存在
(性格的な好き嫌い コミュニケーションの取りやすさやMLMを使用しての同調に対しての相性) し、相性が合えば合うほど高い能力を発揮する
性能が高ければ高いほど自我が強くなり相性に対して敏感になる傾向があり相性が合わないものが使用した場合格段に性能が落ちる
外見は様々で人型のものや動物のような生物擬態型、宝石のような結晶やハードディスクのような物品型、極めて貴重な前文明時代のガス型(意思を持つためハッチを開けても霧散することはない)や液体型などが存在する
頭部、もしくは複座式のコックピットに乗り込み直接ヘビーハイラインと接続することで機能する
普段は使用者を主人(あるじ)様やマスターなどと呼び、基本命令には絶対服従である(自我が一定以上に強ければ反抗的になる場合もあるが戦闘時は共通して従順である)
開発、生産、取引全てにおいて経済圏による厳格な管理体制がしかれている しかしこれまでの長い歴史の中で技術が少しずつ流出している 加えて戦闘で所有者が死んだ場合次の所有者を見つけるため自発的に移動する(例外あり)ため極たまに一般でも所有している者もいる
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ラインのパイロット
ハイライン、ヘビーハイラインのパイロットはフィーチャーと呼ばれる
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メカニカルリフレクセスメーカー(MLM)
ライン制御用の神経接続機構 専用のヘッドセットを介して使用する
ボーダーからヘビーまで規格が合えばどのタイプでも使用可能
非常に手軽で便利なものだが、使用中に機体が大きく損壊した場合搭乗者にもダメージがフィードバックされる危険がある 加えて生まれつきの適性に依存する面があるため全員が全員満足に使用できるとは限らない
ETIPとのリンクにも使われ、上記のMLMへの適性がそのままヘビーハイライン搭乗者への適性とも言える(カンプデザインドは基本的にMLMと相性が良いためそこまで重大でもない)
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ここまで解説したラインは全て前文明の技術操作が入っておりこの時代に作られた全く新しい機種はほとんど確認されていない
ヘビーハイラインは技術的介入が特に激しく意図的に弱体化させられているとの見方が濃厚である
理由は全くの不明
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