鏡の中のマリオネット

■ 起

 江戸時代末期、貧しい家庭に生まれた小太郎(こたろう)は、物心つく前から絵を描くことが大好きだった。しかし、彼の家族は絵を描くことを趣味として認めておらず、小太郎は毎晩密かに絵を描いていた。

 ある日、小太郎は見たこともないような美しい絵を描いてしまう。


■ 承

 その夜、小太郎は鏡の前に立ち、自分が描いた絵を見つめていた。すると、鏡の中の絵が動き始めた。小太郎は驚きながらもその様子を見守っていたが、やがて鏡の中からマリオネットが現れた。

 マリオネットは小太郎に話しかけ、「君の描く絵に命を吹き込んであげるよ」と言った。


■ 転

 小太郎はマリオネットの提案に乗り、「僕が描く絵を本物にしてくれ」と頼んだ。そこでマリオネットは彼に取引を持ちかけた。

 「僕が君の描く絵に命を吹き込む代わりに、君は自分の命をあげることができるかい?」。

 小太郎は迷いながらも、自分の描く絵を本物のものにするためには、その取引を受け入れるしかないと考えた。


■ 結

 そして、小太郎は取引を受け入れ、マリオネットは彼の描く絵に命を吹き込んだ。しかし、小太郎はその代償として命を失ってしまった。

 人々は小太郎が残した数々の美しい絵を愛し、今でも彼の名前を語り継いでいる。

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