【短編集】5分で読める物語

懐中時計と摩天楼

■ 起

 竜之介(りゅうのすけ)は、摩天楼を見上げながら懐中時計を眺めていた。彼は時計好きで、毎日欠かさず持っていた。ある日、彼はとある謎の音楽を聞き、その音楽に導かれるようにして、摩天楼に入っていく。

■ 承

 竜之介は摩天楼の中で美しい少女・シンデレラ(シンディ)に出会う。シンディは彼女の父親である建築家が作り上げた摩天楼に閉じ込められていた。シンディは父親と共に暮らしていたが、父親が突然失踪してしまい、彼女自身も摩天楼が開発される前に閉じ込められてしまったのだ。竜之介はシンディを助け出そうとするが、彼女の部屋には鍵がかかっており、脱出できなかった。

■ 転

 竜之介は懐中時計を見つめながら考え込んでいた。そんな時、彼は時計の秒針が回り始めたことに気付く。すると、彼がいる場所が一瞬で変わり、シンディの部屋の前にたどり着いた。その時、彼はシンディの父親の手記を見つける。

 「この摩天楼を建てることができたのは、あの音楽のおかげだ。その音楽に導かれるようにして、この場所にたどり着けば、何かが起こるはずだ」

 竜之介はシンディを救う方法を見つけ出すために、その音楽を探し始める。彼は様々な人々に出会い、その中で音楽の由来を知ることができた。それはある建築家が作曲したものであり、彼は摩天楼を建てるために必要であった。

■ 結

 竜之介は音楽を聞くことができる場所を探し、ついにそれを見つけ出すことができた。竜之介はシンディの部屋まで戻り、音楽を鳴らした。すると、シンディの部屋の扉が開き、彼女は無事に脱出することができた。

 そして、竜之介とシンディは共に摩天楼から降りる。そこには、シンディの父親が待っていた。彼は摩天楼を建てるためにあの音楽を作曲したことを明かし、竜之介に感謝の言葉を贈る。竜之介は、自分が持っていた懐中時計をシンディに贈り、彼女と別れる。彼は再び摩天楼を見上げながら、次はどこへ行こうかと考えていた。