吾輩は犬である。

カズノコ

第1話

吾輩は犬である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、ご主人の膝の上でゴロゴロしている最中だ。

ふむ……実に心地良いぞ。これは癖になるな。

しかし、今日はいつもより撫で方が荒っぽい気がするのだが気のせいだろうか? いや、気のせいではないようだ。

ご主人はどこかそわそわしており、心ここにあらずといった様子である。

そして、ついに我慢できなくなったのか、突然立ち上がってこう叫んだのだ!

―――さてと!今日もモフりに行くかな!! そうなのだ。

実はご主人には秘密にしていることがある。

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