第7話
おかげで息ができない。苦しい。誰か早く外してくれー!
――しばらくしてようやく解放された吾輩であったが、もう体力の限界を迎えようとしていた。
そのままフラフラとした足取りでその場を離れる。
だがそんな吾輩の耳に、ある声が聞こえてきた。
―――どうしてあんな奴を助けたんだ!……お前のせいであいつは死んだかもしれないんだぞ!? それは紛れもなく男の声だった。
どうやらまだ意識を取り戻していないらしい。
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