第11話 初めての共同作業(疑似)!?

「・・・・・・ご主人様! 思いっきりぶってわたくしめに新しいご主人様のお力を味わわせてくださいませ! さあ、思いっきり! 気持ちいいのをくださいませ! お怪我のないようの部分を思いっきり! さあ、早く!』


 聞いてないなあ、こういうの!


 あのダークエルフさん我が一族に伝わる貴重な剣みたいなこと言ってたけど、もしかして厄介払いしたかっただけなんじゃないのか?


 俺はそう思いつつも目の前の頭の上に紫色の『D』の文字が浮かんだ蜘蛛のような牛のような魔物ととにかく今は戦わなくてはいけなかったのでこう言ったのである。


「いいよ、別に少しぐらい、うとうとしちゃっても! もう目覚めたんでしょ? 一緒に力を合わせてこの魔物を倒そうよ!」


 すると、そのダークエルフにもらった剣はこう言ったのだ。


「そんなぁ! いきなりですか? こんな大胆なご主人様は初めてです! ドキドキする! すごいドキドキしちゃってるんですけど! これって恋ですか?」


「・・・・・・たぶん違うよ。・・・・・・とにかく今は切羽詰まってるんだ! お願いだからしっかりしてくれよ!」


「わたくしめに、そんなお頼りになられて! ご主人様ってかわいいですね! わかりました! わたくしめがこんな魔物一瞬で片付けてご覧にいれますから、上手にできたらよしよししてくださいね! もちろん敏感な柄の部分を! 入念に! 意地悪に! 情熱的に! ああ、やっぱりわたくしめはぶってほしいです! 上手にできたらぶってくださいね! ・・・・・・では行ってきますので、ご主人様は両手をわたくしめの動きに合わせてバタバタさせ続けてください! に2人の初めての共同作業を見せつけてやりましょうね、ご主人様!」


 そう言って、ヒューっと飛んでその蜘蛛のような牛のような魔物に近づいていった、ダークエルフにもらった剣は凄まじく素早い動きでその魔物をほんの数秒で細かく切り刻んでしまった。


 俺は言われた通り、さも操っているみたいに背後でその動きに合わせて両手をバタバタさせ続けていた。


 そして細切れになったその魔物は緑色の光を放った後、一瞬にして深緑色の宝石のようなものが埋め込まれたペンダントみたいなアイテムに姿を変えたのだった。 

 


―――――――――――――――――――

第11話も最後まで読んでいただきありがとうございます!


ここまでお読みになって、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、以下のリンクから作品フォローして続けて読んでいただけるとめちゃくちゃうれしいです!


☆☆☆評価も作者の励みになりますので是非応援よろしくお願いします!


https://kakuyomu.jp/works/16817330655795975585


―――――――――――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る