第5話 方向音痴のメリーさん

…もしもし私…。

「まだか、駅からの道教えたのに」

…北とか東とか解んない…上下左右で言ってよ…

「今地図回してるだろ」

…なんで解ったの!?

「見てるからな」


かつては俺より年上だった、小さな怪異。

「今、お前の後ろにいる」

悔しそうに俯いたぼろぼろの頭を、そっと撫でた。
















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電話をしてきて、「今、あなたの後ろにいるの」とか言ってくるあの怪異がモチーフです。

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