第2話 転落

僕は、現実世界に戻ってきていた。


僕こと『石動 奏汰』は、幼い頃は格闘技を習いジュニアの大会では幾度となく賞を受賞していた

剣道、空手、柔道の3冠を持っていた。


そう持っていた。


10年前、過度なトレーニングで無理が祟り僕の身体は壊れた。


そして、ベッドから自力で起き上がって、歩く事ができなくなった。


ある日、僕はVRMMOというゲームがあることを知った。


その日から、僕はゲームにのめり込んだ。


それが、昨日までの凍結騒ぎに繋がった。


僕のVR機は医療用のVR機だから規定には違反されてはいないはずである。


そういう法律がある。


それなのに、僕のアカウントは凍結され締め出された。


連続プレイ時間は、どうしたって伸びるはずなのに。


僕の世界は、ゲームの中にしかない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る