人生アクシデントでHERO or Villain(仮題)
@kaichouayatori
プロローグ
とある廃ビルの屋上、本来一般人は立ち入らないはずのその場所に今日は人影があった。
『――――か、―って―』
『..あぁ聞こえずらい!』
土砂降りの雨のせいで盗聴している音声が流れているインカムからの音が非常に乱れている。
『おい、そろそろだ準備しろ?』
愚痴を言っていた男に後方から屋上に新たに上がってきたフードを深く被った人物が近付きながら言ってくる
『わかってるって』
2人同時に右手を前に突き出すと各々左手に注射器を手に取り右腕に突き立てた。
黒い液体がかなりのスピードで血管を伝って登ってゆく
徐々に登ってそれが凡そ行き渡ると黒い粒子の霧が発生して2人を繭のように包み込んだ。
『アッあ""ぁ"ーーーー』
『グッ.....フゥ〜』
黒い霧が晴れるとそれぞれ全く別の姿になっていた。
インカムをつけていた方は顔が変化しており頭があった場所には頭ほどの水玉が浮かんでいた、手足は長袖長ズボン手袋を徹底しているのでよく分からないが重心がやや不安定に見える。
フードを深く被っていた方も顔が花になっており見えていた手足も薔薇の茨のようになっていた。
...丁度護送車が角を曲がってこっちへ向かってくるのが見えた。
身を物陰に隠すとエンジン音が近ずいてくるのを待つ。
エンジン音が近ずいて来た時、茨男こと【花屋】が合図を出した。
パッ
腕をめいっぱい広げ十字になって重力に身を任せる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドスン!!!
目の前に人影が落ちてきた。それと同時に車が止まる。停めたのではなく止まったのだ。バックミラーで後ろを確認するとツタのようなものが地面から飛び出してタイヤに絡まっている。
焦りを隠して助手席に座っていた相棒がスピーカー越しに目の前の人影に警告する。
『おい、そこのお前!今退けば見逃してやる!さっさ...と』
人影が顔を上げる
相棒の言葉が止まる俺も固まらざるおえない
『な、なんでなんで【水性】が』
『よォにぃちゃんたち!ちょいと遊ぼうぜ?』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『速報です。本日、夜18時頃特定指定ヴィラン【油性】護送中の護送車が襲われました。警察やヒーローは【油性】と深い繋がりのある仲間のヴィランによって救出されたものだとしています。皆さんは今日外出する際は十分お気を付けてお出かけ下さい。』
「怖いな、世の中何でこんなに物騒なんだか、ヒーローとヴィランが生えてきてからか」
スマホを閉じバイクに跨る
「で、その怖え町に行こうとしてるもんなーまぁでも、大学生活楽しむまでよ!」
エンジンをかけて進路を東京に決め進み始める
この物語はこの男が巻き起こす異能バトルコメディーである!
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