第4話 深淵の淵
私は時折
深淵の淵にいる
私が自ら来たわけでもなく
気がつけば深淵にいるのだ
そして深淵を覗いてみようと淵にいる
その深みの中は心地良いのだろうか
温かいのだろうか
真っ暗で
深く眠れそうだ
深淵に相応しく
時折 深淵の中に入ろうと思う
深淵の淵に立ち覗く
暗くてよく見えない
この中は心地良さそうなのに
思い留まる
何を期待して深淵に入らないのだろう
何を信じて深淵の淵に立つだけなのだろう
深淵に来た道かわからないのに
ここから引き返そうとする
帰り道はわからない
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