第21話

2月6日の午前10時過ぎであった。


ところ変わって、広島市中区上八丁堀しないなかくかみはっちょうぼりにあるハローワークにて…


JAから首だと言われた信介しんすけは、1日も早く再就職しゅうしょくしようと思ってヤッキになっていた。


お給料は低くてもいい…


自分のことを必要としている会社があればそこに行こう…


信介しんすけは、心の中で必死に言い聞かせながら職探しにほんそうした。


しかし、この日は見つけることができなかった。


ラクタンした表情を浮かべている信介しんすけは、ハローワークから出たあと八丁堀ちゅうしんちへ向かってとぼとぼと歩いた。


広塩焼ひろしおやけ(呉市)の借家いえは、タイキョしてくれと言われたので帰ることができない…


華保かほに対してどぎつい暴力をふるった上に、キンリンの借家いえの建物に被害を与えた…


JAからクビだと言われた…


ここへ来て、信介しんすけは自分がわがままをこねまくって生きてきたことに気がついた。


ドーキューセーたちと違う人生を歩むのはイヤだ…


コーコーに行きたい…


大学に行きたい…


ドーキューセーたちと楽しい時間を過ごしたい…


信介しんすけは、房江ふさえたちの前でビービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービービー泣きながらあわれみをこうた。


それで、房江ふさえ恒興つねおき起史たつし房代ふさよの学資保険を解約した…


ほかの親類縁者たちも、自分の子どもたちの学資保険をギセイにした…


信介しんすけひとりのせいでまわりのいとこたちはガマンを強いられた…


信介しんすけは、まわりのいとこたちをギセイにして楽しい時間を過ごした…と言うことを全く理解できていない…


だからJAをクビになった…


自分が言うたひとことが原因で起史たつし華保かほを離婚に追い込ませた…


信介しんすけは、起史たつしから華保かほ強奪ドロボーした…


だから、田舎しょぼくれ支所ばしょへ強制的に転職トバされた…


…と言うことも分かっていないようだ。


サイアクだ…


お先真っ暗だ…


それから60分後であった。


信介しんすけは、福屋デパートの正面玄関前に到着した。


信介しんすけは、正面玄関で待ち合わせていた29歳の人妻おんなと出会った。


人妻おんなとは、出会系アプリで出会った。


人妻おんなと出会った信介しんすけは、103のIカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいに抱きついた。


「マリア…」

信介しんすけ…」


マリアのIカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいに抱きついて甘えている信介しんすけは、泣きそうな声で言うた。


「マリア…むなしいよぅ〜」

「よしよし…よしよし…」


ふたりは、泣きそうな声で言いながら愛を求めあった。


ふたりとも、結婚生活を続けていく自身がなかった…


ふたりとも、離婚することを考えていた。


だからふたりは、出会系アプリに手ぇつけた…


そしてふたりは好きになった…


待ち合わせのあと、ふたりは八丁堀〜紙屋町カイワイでデートをした。


さて、その頃であった。


またところ変わって、JR広島駅の新幹線口にあるマックスバリュ(スーパーマーケット)にて…


華保かほは、佐々岡夫妻の紹介でここに再就職した。


華保かほは、ここで1日5時間パートで働いていた。


今の華保かほは、信介しんすけとやり直す気持ちは全くなかった。


信介しんすけと離婚をする…


離婚後は、女ひとりで生きていく…


結婚にしばられるのはまっぴらごめんよ…


華保かほの気持ちは、日増しにかたくなっていた。


信介華保ふたりの関係は、きわめて険悪な状態であった。


こんな状態で『もう一度やり直せ!!』と言えますか?

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