第19話 歓迎会のガーリック風味ローストビーフ
奴隷達を引き連れて購入したウォーズの自宅へと帰宅した。
「離れを立て直しているから、それまでは此処に住んで貰うよ。」
部屋割りをして皆をリビングに集める。
「先ずは風呂だね。皆、臭いよ。」
奴隷だったせいか衛生面は本当に最低限だったようだ。何か
奴隷達を風呂場へ案内し、シャンプー、リンスー、ボディーソープの使い方を教える。勿論、実演をヨハンでした。
「先ずは黄色の容器に入っているのがシャンプーだよ。髪をたっぷり
ヨハンの頭を3回ほど洗ったところでやっと泡立った。
「泡立つまであらうこと。洗ったら水気を取って水色の容器に入っているリンスーをプッシュ2回ぐらい掌に出して髪の毛に馴染ませる。5分程放置している間に体をタオルで洗う。水色の容器にボディーソープが入っているからこちらも3プッシュぐらいタオルに馴染ませて泡を立てて全身を洗う。」
ヨハンに体をタオルで洗わせて
「最後にお湯でリンスーと体を洗っていくよ。頭は洗い残しが無いように注意すること。」
ジャバジャバと頭と体を洗っていく。ヨハンが濡れた犬のようだ。
「体を洗い終えたらお風呂に浸かると良いよ。入浴剤を脱衣所に置いておくから一番風呂になった奴が入浴剤を入れる権利をあげよう。」
「あの、入浴剤って何ですか?」
クロエの質問に
「そうだね…芳香を付けた浴用の調製品のことだよ。色々な香りがあるから好きなのを試すと良いよ。風呂は毎日入ることを義務付けるからね。特に護衛に付く
簡単に芳香剤の説明をする。
「最初は男連中が入って、次は女連中が入ることにしよう。女性陣はキッチンに行くよ。そうそう、タオルと仮だけど新しい服は脱衣所に置いてあるから自分に合ったサイズの物を選んで着ると良いよ。」
ウニクロで購入したオーバーサイズの服を人数分用意しておいた。女性陣のはフリーサイズのワンピースである。皆同じデザインだが文句言わないで欲しい。
男性陣を置いて私達はキッチンへと向かった。
キッチンでは戦力外のエマとソフィアには食器の準備などの雑用を任せることにして、他の女性陣に料理を教えることにした。
「今日は歓迎会だからね。ガーリック風味ローストビーフと野菜のディップ、スモークサーモンのお花カナッペ、ラタトゥイユペンネのワンポットパスタ、生トウモロコシとジャガイモの豆乳冷製ポタージュ、手まりおむすび、じゃがいものピザ、ベリーたっぷりのスコップケーキを作るよ。」
先ずは米を研いで、土鍋で炊いていく。その間に野菜を女性陣に切らせる。簡単なスモークサーモンのお花カナッペから作っていく。
「魚なんて珍しいですね。こんな高級な食材を使っても良いのでしょうか?」
困惑気味のエリー達に対し
「
人数分のピューラーを渡す。
魔道コンロで火を沸かし、調理を開始した。
次々と料理を作っていく。勿論、地球産の調味料が大活躍したのは言うまでもない。最初は調味料に対して困惑していた彼女達だが、調味料を少し味見したら美味しかった様子。
「さて次はガーリック風味ローストビーフだね。」
牛肉の赤身の表面の水分はキッチンペーパーでしっかりふき取る。
全面に塩胡椒を擦り付ける。
熱したフライパンに多めのオイルを入れ、包丁で潰したニンニクを入れ、ニンニクの香りが立ってきたらお肉を投入。
強火で表面全面に焼き色をつけていく。
ニンニクは両面が焼けたところで取り出しておく。
お肉を二重に重ねたアルミホイルで包む。鍋に湯を沸かし火を止める。
そこにアルミホイルで包んだお肉をジップロックに入れ投入。
チャックはお湯に入れてからしめる。
20分放置している間にラタトゥイユペンネのワンポットパスタを作った。
時間が経ったら、湯から取り出し、氷水の中に五分いれる。
お肉の粗熱が完全な取れたらよく研いだ包丁で薄くスライスする。これでお肉は完成!
次はソースを作っていく。お肉をやくときに取り出しておいたニンニク、玉ねぎを微塵切りにして、オイルをひいたフライパンで少し飴色になるまで炒める。
醤油、砂糖、酢、蜂蜜、焼き肉のたれ、水、レモン汁を混ぜ合わせてタレを作る。皿にレタスを引き詰め、肉を盛りつけてタレを掛けたら出来上がり。
ローストビーフが出来上がったのと同じ頃に米が炊けたので、皆で手まりおむすびを作った。手まりおむすびは明太子、しらす、生ハムの3つの種類を用意してある。
「あとはデザートだね。」
苺をカットしていく。焼いていたスポンジケーキ2cm角のキューブ状にカットする。次はホイップクリームを作りる。
カットしたスポンジを容器に入れ、ホイップクリーム、いちご、その上にスポンジをちらし、再びホイップクリームをのせて苺、ブルーベリー、ミントを飾り付けをする。氷魔法で冷やしていく。
「男性陣も風呂から上がってきたみたいだから交代で風呂に入ってきなよ。」
私は彼女達をキッチンから追い出し、リビングに居る男性陣に料理を運ぶのを手伝って貰った。
女性陣が風呂に入っている間に私は酒を準備する。
やっぱり宴会にはビールだろう。ビールに日本酒、ワインに焼酎、ウイスキーと酒類を
「姐さんこれって何ですかい?」
アーサーが不思議そうに尋ねてきた。
「皆で飲む酒だよ。」
ラッセル以外は皆酒が飲める。酒が好まない者もいるかもしれないと思って、カルピスとオレンジジュースを用意しておいた。
「酒が飲めるのかい?」
嬉しそうなエレンとは対照的に
「奴隷の扱いじゃねーよ。こんな立派な服に御馳走、酒ってあんたおかしいぜ。」
釈然としない
「うちはうち、他所は他所だ。美味い物は皆で共有した方が美味いからな。」
女性陣が風呂から上がるまでに準備するぞ、と言って彼等をこき使った。
彼女達が風呂から上がって皆で食卓を囲む。
捨て値の肉とは思えないほど美味しいと興奮しながら食事をかき込む彼等を見て料理は美味いのが一番だよね、と思った。
ある者はご飯に舌鼓を打ち、ある者は酒の飲み比べを楽しみ、奴隷とは?と疑問を抱く者が出るが目の前の御馳走に疑問も消えていくのであった。
こうして奴隷達の宴は大成功に終わった。
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