第4話おまけ①【琉峯】


―ラグナロク~鉄壁編~―

おまけ①【琉峯】


 おまけ①【琉峯】




























 「え、今なんて」


 「だから、ガラナ。退治し終えたって」


 「・・・なんでですか」


 「いや、なんでって」


 「自分の手で葬りたかったです。煙桜の仇討も兼ねて、ここにいる誰かが止めをさすべきでした。それなのにどこの馬の骨とも知らない者になんて!!!!」


 「琉峯、お前“どこの馬の骨”なんて誰から教わった?お前はそんなこと言う奴じゃないだろ」


 「帝斗が言っていました」


 「だろうな。予想はついてた」


 「退治したのは誰なんですか」


 「鈴香ってやつ」


 「どちら様ですか」


 「説明が面倒くせェな。つか、お前らじゃガラナ退治出来なかったからこうなった。わかるか?」


 「わかっていますよ!」


 「逆ギレ。まさかの琉峯からの逆ギレ。そんなに倒したかったのか?結果として倒せたんだからいいってことにしようや」


 「ダメですよ。もう一度蘇らせてください。そして俺が止めを刺します」


 「こっわ。この子怖いこと言った。めっちゃ怖い。今初めて琉峯が怖いと思った」


 「腸が煮えくりかえっています」


 「怒ったってことだな。悪かったよ。悪かったと思ってるけどよ、この前のことがあっらからそんなすぐにガラナを動かしてくるとは思ってなかったんだよ」


 「その鈴香さんって、お強いんですね」


 「強いっつーか、まあ、そうだな」


 「どうやって倒したんですか」


 「まー、簡単に言うと、意識奪って魂喰った?みたいな?」


 「抽象的すぎてわかりません」


 「だから、匂いで意識を奪って、その間に魂喰ったの」


 「どういう原理ですか?匂いで意識を奪いとは?クロロホルム的な感じですか?それとも別の薬品とかですか?魂を食べるというのは具体的にどうやって食べるんですか?食べられるものなんですか?」


 「・・・・・・琉峯が珍しく面倒臭ぇ。どうしよう。なんか色々聞いてくる」


 「どういう方なんですか?鳳如さんとどちらがお強いんですか?どういったご関係なんですか?」


 「・・・琉峯」


 「なんでしょう」


 「一旦帝斗と稽古つけてこい」


 「わかりました」


 素直に帝斗の部屋へ向かっていった琉峯を見届けたあと、鳳如は盛大なため息を吐いていた。


 一方、帝斗は帝斗で困っていた。


 「帝斗は知っているんですか?鈴香ってどういう人なんですか?何を武器としているんですか?会ったことありますか?どうしてどんな強いんですか?」


 鳳如同様、色々聞かれていたという。








 「・・・助けて、煙桜」






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