私と父を阻むもの

 父と話さなくなったのは、いつからだろう。

 見ているのは私じゃない。光る画面だ。


 カチカチカチ。

 頻繁に動かすのは指先、時々回すのは首だ。

 父の背中があんなにも丸くなったのは、いつからだろう。


「ねえ、お父さん」


 私の話を聞いてよ。

 続くはずだったその声はかき消された。

 カーテンが夜風でふくらむ。

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