新作・小片小説「(   )転生」


 俺は死んだ、居眠り運転による交通事故の犠牲に遭ってな。

 だが、俺は知っている……死んだ人間は転生できるのだ。


 さて、俺はどんな異世界の、誰の子供として生まれるのか、楽しみだ――



 蓋を開けてみれば。


 見慣れた世界、過ぎ去ったはずの流行りがやってきている。


 記憶を保持しているからこそ気づいたが……俺の転生先は、過去だと!?


 しかも、だ。



「隣の席のよしみだ、今日からよろしくな」



 中学生になった俺が出会ったのは、転生前の俺である。


 ……目の前の俺の中にいるのは、俺か?

 それとも、俺が、俺じゃないのか??



 ―― 完 ――

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